最初お話→#1A
お風呂から上がってリビングに向かうと
電気が点いていて
「お帰り、」
翔ちゃんが部屋から出てきてた。
「ただいま。
・・・しょぉちゃん、お仕事はもういいの?」
「ん、終わったよ、」
『おいで』
っていうように椅子から立ち上がって
座ってたそこに
僕が座るように誘導される。
ストンと座ると
肩に掛けてたタオルで
翔ちゃんが髪を拭いてくれる。
その指遣いが優しくて
瞳(め)を閉じて委ねていたら
ふとその手が止まって
翔ちゃんがふわりとキスをした。
「・・・飲んできた?」
「あ、ごめん、臭かった?」
「フ、いやいいけど。」
また髪を拭き始めた翔ちゃんが
松潤を意識してるなんて知らなかった僕は
「美味しいワインがあるからって
松潤がゴハン作ってくれてさ。
アレいい奥さんになるよなぁ~、くふふ、」
思ったままを口にしてた。
「・・・ドライヤー持ってくるわ、」
翔ちゃんが部屋を出て行っても、
何の疑いもなく
携帯のメールチェックをしていた。
翔ちゃんが戻ってきて、
温風で髪を乾かしてくれる。
「・・・よし、いいよ、」
「ん、ありがと、しょぉちゃん、気持ちよかった♡」
前髪を人差し指で払って
翔ちゃんを振り返るように見上げたら、
また唇がふさがれた。
「ん、」
押し付けられた唇が
次の瞬間に開いて、
「んぅ、」
深く、
入り込まれる。
変な体勢で上を向いてる分、
苦しくて
「ぁ、ふ、」
翔ちゃんの腕に
しがみついた。