Rolling days #155 | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

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Day #155
~Side S~




「どうした・・・?」




何かに取り憑かれたかのように

一心不乱になって降り注がれる

雅紀からのキスの雨の合間に問いかけた。




「ぃ・・・、」

「え?」



「怖い、んだ・・・。


しょぉちゃんのこと、好きだけど、

本当にすごく好きだけど、

やっぱり・・・、



本当にこのまま

この気持ちを突き通していいのかさ・・・。」




キスを止めて

俺の上で不安に揺れる表情(カオ)を見せる雅紀を膝の上に乗せたまま

向かい合うように座った。




「分かるよ。」




おでこにキスをする。




「俺も・・・すっげェずっと、

今までずっと、

雅紀に想いを伝えていいか、

黙っておくべきか迷ってた。



正直

今だって迷いがないわけじゃない。」




雅紀が濡れた目で見つめる。




「この先、必ず。


向き合わなきゃいけない事がきっとたくさん待ってると思う。


俺だって怖いよ、俺と付き合う事で雅紀が傷つくかもしれない事がさ。


でも。」




雅紀の後頭部に右手を回して

おでこ同士をくっつけた。




「考えたってもう仕方ないからさ。

俺は、雅紀が俺を好きだと言ってくれるなら。


俺を必要としてくれる限りは。


全力で、

雅紀を愛して

包み込んで

護るって決めたんだ。だから。」




おでこを離して、

後頭部から頬へと手を移動させ

親指で溢れた涙を拭って。




「だから、俺はもう迷わない。


言ったろ?全部失くしたって、雅紀がいればそれでいい。」



「・・・しょぉちゃ、」

「それでも不安なら。


・・・そんな不安は俺が吹き飛ばしてやる。

そんなの考える隙なんてないくらい愛してやるから。


・・・その代わり、

途中でなんてやめてやらないから覚悟しろよ?」




そう言って、

深く口を塞いでまた


雅紀の髪を


シーツに、散らせた。




#156