Reactivated Love #38S | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

ある時は嵐情報。またある時は櫻葉妄想小説。自由に生きております。
腐寄りにつきノーマルアラシックさまは速やかにご退出くださいませ。

最初お話→#1A
前回のお話→#37S




混ざりが足りなくて濃い一口目を飲み込んで、ニノを見る。




「あの人・・・、

翔やんのコトで悩んだりすると

ここ最近は私でも風間さんでもなくJのところに相談に行ってるみたいで。」




・・・知らなかった。



雅紀が、

俺のことで悩む時があるんだって事も、


松潤のところに相談に行ってるという事も。



思い返せば・・・

仕事で一緒になるよりも前から

雅紀は松潤と距離を縮めていた・・・?


『潤、』


そうだ、あの時駐車場で

咄嗟に雅紀は『松潤』じゃなくて『潤』て

そう呼んでいた。



そんなに気に留めてはいなかったのに

急に気になり始める。




「まぁさ、あの人に限って浮気のはずはないでしょうから。

多少の外泊とかは大目に見てやってくださいね?


気になるなら、悶々としてないで本人に聞けばいいんですよ、

案外サラっと答えるかもしれないし」




酔って少し怠いのか、

『よっこらしょ、』って壁に近付いて

寄りかかるように座り直しながらニノが言った。




「・・・別に、気にしてねェよ」




そう言ったけど、

実は図星だった。



俺だって雅紀が松潤ともそんな雰囲気になるなんて思っちゃいないけど



雅紀の・・・あの一見、

よく言えば誰彼隔たりなく人懐こい、


悪く言えば八方美人になり兼ねない性格は   



いくら根が人見知りで物静かといえども
 
相手にしてみたらそんな隠れた性格なんて関係ないから



メンバーであれ

他の奴らであれ

危険は、危険だ、と、

どこかで思いながら

見て見ぬ振りをしていたのは間違いなかった。



松潤も・・・、

あの頃は何かにつけて翔くん翔くんて懐いてたのに

大人になるにつれ

互いに連む時間が減り



『翔くん』が『翔さん』に変わり

見えないプライベートが増えた。



昔、松潤と遊んでいた俺が

今は雅紀にそのベクトルを向けているのと同じように

松潤も雅紀にベクトルを向けたとしても不思議はなかった。




メンバーだし

信じてはいるけど


(俺この前からコレばっかりだ、)


松潤(アイツ)もキワドく遊ぶのが昔から好きで


持っていき方もうまいから・・・



男としてのプライドも邪魔をして素直になれず

負のスパイラルに陥った俺は

そのくせ ザワリと胸の内側が荒立つのを

無視する事ができないでいた。