Rolling days #72 | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

ある時は嵐情報。またある時は櫻葉妄想小説。自由に生きております。
腐寄りにつきノーマルアラシックさまは速やかにご退出くださいませ。

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Day #72
~Side A~




「ちょ、待てって、」




翔ちゃんに右手首を掴まれた。



ガマンしてた涙が目から直接、地面へと落ちる。




「帰るって・・・、

こんな相葉くん一人になんてできねェよ・・・


送るから・・・、な?」




手首を掴む力が緩んだ。



優しい。


優しい翔ちゃん。



その優しさが、今は苦しい。




「・・・ぃじょぉぶ、だよ・・・、

おれ・・・オトコ、だし。」


「でも!」


「大丈夫だから!」




笑え、おれ。




「そんなさ、

・・・優しくすんなよ・・・、」




笑え。




「だぁいじょぉぶだって!

おれオトコだよ?くふふっ!

しょぉちゃんも忙しいでしょ?ありがとね、おれ適当に歩いて向こうで車拾うからさ!

ホントごめん、ありがと!」




胸が、限界で。


逃げ出すように背を向けて歩き出す。



ズンズン、歩く。



ホテル脇の細い暗い道を、

国道方面に向かって歩く。



国道に出るまでに、

キモチを吹っ切ろう。



それで・・・家でヤケ酒飲んで・・・

明日の朝には・・・



忘れよう。



今夜のことも、





このキモチも。






忘れて、しまおう。