And if...2-91
一見普通のおみやげ屋さんの中、
奥の方に充実したワインコーナーがあった。
「すごいね、しょぉちゃんよく見つけたね、さすが!」
「なんかね、隣のレストランも同じ系列らしくて、この店とレストランの間にワインセラーもあるんだって。」
「へぇ~」
「確か前、松潤もプライベートでレストランに来てワインセラーも見せてもらったって言ってたんだよな、
アレ多分ここじゃないかなァ・・・」
「へぇ・・・」
真剣にワインを見て歩きながら翔ちゃんが呟くのを聞いて、
一瞬胸がチクリとした。
そうだ・・・おれ翔ちゃんのことでいっぱいいっぱいになってたけど・・・
そう言えば、松潤・・・
翔ちゃんが好きなのか・・・
おれ・・・が好きなのか・・・
結局ハッキリ言ってくれなかったけど・・・
どっちを好きだろうと、おれたちがうまくいくなら、
松潤は密かに傷ついたりしてるんじゃないのかな・・・?
胸の中がザワザワとし始める。
でも・・・
思い返してみても、夕べ、四阿で抱きしめられた時以外は・・・
ずっと、おれの背中を押してくれてた・・・
ずっと笑ってくれてて・・・
応援してくれて・・・
「・・・雅紀?」
翔ちゃんの声にハッと我に帰って顔を上げた。
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