And if...2-90 | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

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And if...2-90




それからおれたちはぐるっと湖を回って、みんなとの合流場所へと向かった。




「まだ、みんな来てないね。」


「そうみたいだな、」




集合時間まであと13分。

翔ちゃんが時計を見ながらキョロキョロしてるから

きっとこの13分で何かやりたいことがあるんだろうなって思って、聞いてみる。




「ね、しょぉちゃんさ、まだ何かやりたいことがあるんじゃない?」


「えっ?」




翔ちゃんがあからさまに嬉しそうな顔をするからビンゴだって思う。




「分かる?

俺ちょっとさ、買いたいワインあって。

でもちょっと今からだと時間ギリなんだよなァ・・・」


「ワイン?ここから遠いの?」


「いや、・・・この通り沿いだったと思うんだけど・・・

でも歩くと往復でちょっと時間かかりそうなんだよね」


「そっか・・・でもちょっとくらいなら大丈夫じゃない?

もしまつじゅんたちがなんか言ってきたらおれから言ってあげるよ!

行こ行こ?

それに軽く走ったら間に合うかもしれないし!・・・ね?」




・・・なんて言ったけど。

おれがもうちょっと翔ちゃんと二人の時間を過ごしたかったのもあるし、

翔ちゃんがワインを選んでる間におれからも何か翔ちゃんにあげられるものがあるかもしれないって思ったんだ。




「マジで?いい?」




嬉しそうな翔ちゃんの顔を見れるのも嬉しい。


軽く急ぎ足で、

来た道を戻るように二人で並んで歩き始めた。