それでも周りと他愛のないことで笑い合った時とか、
なぜか楽しい場面で
フッと、胸に風が通るような寂しさを感じてしまうことがある。
そんな時は、いつも
そっと服の上から首元に触れてみる。
今、おれの胸の上には、翔ちゃんの方の「三日月」があるから・・・
あの日の朝・・・
眠ってるおれの首元を辿っていた指先。
あの時翔ちゃんはお互いのペンダントを交換してたんだ。
翔ちゃんを見送った後、洗面所で気付いたんだけどさ・・・
翔ちゃんの「三日月」を自分の胸に見つけた時は・・・
なんてゆうか・・・
胸がぎゅぅぅ、って、熱く、
嬉しいのに苦しくなって、
また涙が零れちゃった。
そんなこと、翔ちゃんにはゆわないけど。
くやしいからね。ふふっ。
とにかく、今はこれが何よりのお守りになってる。
いつも一緒だって、前を向ける。
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