デジタル化できるものは急激に単価が安くなってしまう。
しかも国境を楽々と越える。

海外にいて物価の安い国でデザイン会社を立ち上げて、
スカイプで仕事の受注をすれば、
日本国内の単価の高いイラストレーターに頼む必要はないのだ。

イラストでもデザインも同じことが起きている。

PhotoshopかIllustratorを編集者が使えれば、
フリーイラストで充分に連載できる所まで来ている。

以前のフリーイラストは留学経験のある中国人が描いていたが、
今はイラストで仕事をした実績が欲しい人達のイラストを一点500円以下の格安で買い取り、
フリーイラストのバナー広告で稼ぐ手合いがいる。

いい絵を描けば誰かが見てくれる時代はとっくに終わっている。
実力があってもデジタル化が進んでしまった為に仕事がないイラストレーターは腐る程いる。

過去の作品をヤフーオークションで売って食いつないでいるのが関の山だ。
しかも、筆書きのイラストは原画なので価値があって値がつくが、パソコンで描いたイラストは複製可能なので価値が下がる一方だ。

悲しい事に仕事には価格があり、時代に合わせて乱高下することに気が付いていない。
仕事があった時、勢いがあった時の値段のままに自分の価格を決めているが、現実には相対的に価格が下落している事にイラストレーター達が気付かないのだ。
イラストレーターは技術的な職人で、注文を受けて企画指定のサイズの仕事を締め切りまでに仕上げるのが仕事だ。心の内面を描く芸術家やアーチストとは職種が違う。

クライアントからの注文絵を描いて、原画販売し何かの事情でクライアントの手元から時間の経過とともに流れたとしてもそれは作品の行方までコントロールできない。

ましてそれが競売で売買いされた事実を知っても、描いたのは確かに自分であるが、価格のコントロールまでは出来ない。

競売で出た数字を見て、「安すぎる」と感じるのは描き手として苦労工夫した立場での発言でありそれなりに理解できるが、市場原理では価格は買い手が決めている。

買い手の触手が動いて交渉成立。そして売買されるモノなので、まず売れるマーケットがその作品にはある事に感謝すべきだろう。

オプションもなくサービスもないただのイラストに額縁がついただけの作品に、買い手に付加価値を与えられなければ誰も見向きもしない事実を知らなさすぎる。

良い物は売れない。欲しいものが売れるのだ。

「安すぎる」と言ったご仁は自ら財布を開いて、この競売に参加すらしていないのだ。
他人任せで腹の底が透けて見えるではないか。



統計的に美術系の卒業生の4%未満しかものになりません。

芸術家は事業主であると教えていない為に商品と作品の違いを知りません。

展覧会と展示会の区別もつきません。

地元の商工会議所でスモールビジネスの立ち上げ方を簡易で学ばなければ、消えていくのは時間の問題です。

カルチャーセンター気分で自称プロが多い世界ですから。

業界で残る人は基本的に圧倒的な作品量と営業をしています。
そして青色申告している。



ソウルオリンピックの陸上で衝撃的な事実を知った。

世界最速の男、ベンジョンソン。彼は私の心の中ではトップのアスリートだ!!
カールルイスもアスリートだ。しかも、経営者だ。

ベンジョンソンはオリンピックで名を上げて俊足の技をもって高額の収入を目指していた。
カールルイスは世界広告となるよう、家族の為に三冠勝利を目指した。

陸上競技から引退した2人は旧オリンピック選手ベンジョンソンと経営者カールルイスとして生きている。

肉体が衰えた今、俊足だけが頼りだったベンジョンソンに金を払う奴はいない。一方のカールルイスは経営者として競技用の会社を運営していると聞く。

現実はやさしくない。