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『マレフィセント2』


監督 : ヨアヒム・ローニング
出演 : アンジェリーナ・ジョリー、エル・ファニング、ハリス・ディキンソン

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ディズニーとしては珍しく批判的感想の目立つ実写『マレフィセント』シリーズ。
なんとなしに良いより、この場面がこんな理由で好きになれないと言える作品の方が余程映画として良いとも言えるかもしれません。
そして、それは素敵な部分が無いとも違い好きな場面も沢山ありました。

見所は、前作に引き続き主演のアンジェリーナ・ジョリー演じるマレフィセントの気品溢れる美しさと母としての強さだと思います。
そして、『2』としての1番の見所は”世間の空気”の気持ち悪さ・恐ろしさだと感じました。

作中、何度も口にする”人間”、”妖精”という言葉を聞いて、人に対する評価を全体の評価にしてしまうことの怖さ、悪い人がいることを人間が悪い妖精が悪いと分断してしまうことの滑稽さを感じました。

また、権力者が恣意的に民衆を動かしている事を除けば表面的にはよくある話であり、故に、その可能性を考える意識を持つことがどれ程重要かと思いました。
SNS等での大衆の意識もそれにあたると思います。

最終的に戦いの場へ赴くマレフィセントの背負っている物は種族ではなく、子を想う気持ちだと感じた場面は好きな場面です。

フィリップ王子の
「僕は森で出会った女の子に恋をしたんだ
だから君は君のままでいて」
という台詞もいいなと思いました。

『1』より『2』の方が好きです。
結局のところ楽しんでおります。

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