今日からいよいよ自転車レースのブエルタ・ア・エスパーニャがはじまった

ツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリアと並んで

世界三大レースの1つに数えられる

ブエルタ・ア・エスパーニャ

スペインを3週間かけて走り抜けていくレースです。

そんなブエルタの実況が今年で10年目を迎えました。

そう10年前の2002年のブエルタが僕のスポーツ実況のデビューだったのです。

どうしてアナウンサーでもない僕が自転車競技の実況をやることになったのか・・・

その前に、そもそも僕自身はツール・ド・フランスの一ファンとして

レースを観ている視聴者でした。

ドイツに住んでいた頃もツールは知っていましたが、

当時はドイツ人が活躍していなかったこともあり、

そんなに熱狂的でもなかった気がします。

そして僕が真剣に見だしたのが1996年大会から。

このときは現サクソバンクの監督のリースがツール・ド・フランスで総合優勝し、

アシストでドイツ人のウルリッヒが活躍。

そして翌年にはそのウルリッヒが総合優勝を果たし

僕自身も、そしてドイツ国内も自転車熱が一気にあがりました。

そしてその後もツールをテレビで見続けていたのですが、

2002年の初夏、当時僕はJ-WAVEで日曜日の朝の番組Sunday Go Roundを

担当していたのですが、

その番組のゲストに立て続けに今中大介さんと白戸太朗さんがお越しくださったのが、

すべての始まりました。

僕はお二方のことはテレビで良く見ていたので「ツールみてます」という言葉とともに、

自転車レースの話を熱くしていたと思います。

その後お二方は僕の存在を当時のJ SKY Sports(現:J Sports)のプロデューサーさんに

話して下さり、しばらくしてツール・ド・フランスの放送のゲスト出演のオファーを

いただきました!

(今中さん白戸さん、そして当時のプロデューサーの篠崎さんには本当に感謝してもしきれません)

もう飛ぶようにうれしくって楽しみにしていたのですが、

どうしても日程があわず残念ながらゲスト出演の話は流れてしまいました・・・

それから2ヶ月ほどして今度は改めてブエルタ・ア・エスパーニャの出演のオファーを

頂きました。

来年のツールまでないかなあ、と思っていたのですごく嬉しかったのですが、

そのオファーの内容に僕はぶっとびました!

「ブエルタの実況はいかがですか?」

僕はアナウンサーの経験もないし、プロのスポーツアナのように先輩などから

訓練も受けたことがないので、もうどうしようかとビビりまくりました。

それでも日頃からファンとして見ていて「こうだったらいいなあ」と思っていることや

外国のスポーツ中継にあって日本のにはない要素をいれたら

技術的には未熟でも楽しんでもらえないだろうかと、その日から考えに考え

本番に臨みました。

結果上手にはとても出来ませんでしたが、

サイクルロードレースの一ファンとして本当に楽しい時間を過ごせたのが印象的でした。

あの日から10年・・・

まだ実況をやらせてもらえているなんて当時の自分は予想もしていなかったですが、

10年前に比べ自転車競技への注目度も変わり

そしてついに今年初の日本人として土井雪広選手がブエルタを走っています。

僕の実況のスタイルは決して訓練されたスポーツアナのようなものでもないですし

色々とご迷惑をかけてご不満の方もいらっしゃると思いますが、

より多くの方に自転車競技の面白さと楽しさが伝えられる存在になれれば本望です。

十年一昔

と言いますが、まだまだ未熟者としてスキルを磨きながら頑張っていきたいと思います!

J Sportsで放送中のブエルタ・ア・エスパーニャ、是非御覧ください!
Sascha