
この物語は、
明らかに「のだめ」のヒットを意識して作られた企画だ
まず
主人公のちはやの、
性格的に少し残念な、本能的な天才・・という
設定が、
まずのだめ
その主人公を、
本当の天才に導いていくのが
イケメン・・てのも、
似ている
さらに
読者があまり馴染みのない世界の物語・・てのも
同じ
じゃ、
物まね
パクり?
僕は今の時代に
パクりがどうとか
物語が似ている・・なんてのはどうでもいい
要するに
そこから作者がどういう、独自な世界観を
築き上げてくか・・ということ
その辺のところは
追々書くとして
まずは
この物語からわかる
優れた物語の基本の話をしたい
まず
この物語の主要の3人
綾瀬 千早(あやせ ちはや)
綿谷 新(わたや あらた)
真島 太一(ましま たいち)
この3人がであった小学生時代が描かれる
仲良しのちはやと真島の前に
かるた・・という未知なる世界を展開させるのが
綿谷 新という福井からの転校生
この新という子が
かるたの永世名人を祖父に持ち、
自身も小学校1年生から6年生まで全国大会の学年別で
毎年優勝してきた実力の持ち主。
まったく
素人が、いきなりトップと出会い
ショックを受ける
普通なら
自分とは違う世界の人間と思う
実際、真島 太一はそうおもった
しかし
綾瀬 千早はのめりこんだ
ずぶの主人公が、
未知の世界にのめりこんでいく
この手の特異な世界の物語の主人公には
何も知らない人物というのが
最適だ
なぜなら
その主人公と一緒に、
読者が特異な世界を知ることができるからだ
まず
この千早という女の子
バカが付くぐらい素直だ
とにかく
素直に話を聞き、
素直に喜び
悲しむ
その素直さに周りが引き込まれ
読者が引き込まれる
とにかく
競技かるた・・という世界が
特異であるから
主人公を複雑に、奇異にする必要はない
さらに
この漫画がすごいのが
この3人を、
中学時代に一端、
ばらばらにする
それぞれが
それぞれの距離で
かるたと向き合う。
そして
物語は、
高校生となった3人が、
再び、
出会う
千早と太一は
同じ高校で、かるた部を作る
しかし
ふたりをかるたの世界に導いて
福井に戻った、
新は、
かるたをやめていた