344 「おおかみこどもの雨と雪」特異の中にある、普遍の生き方 | ササポンのブログ

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ひとを観ていないものを観ます

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なにが
どうしたのか、わからない
とうとう僕は、狂ったのか

完全なる
情緒崩壊か?

オープニングから
なにも起こっていないのに
涙が出てくるのだ

無理に抑え込まなければ
とにかく
流れるのだ
涙が・・・

美しいから・・

そうとした説明しようがない・・

映画は
平凡な大学生の日常から始まる





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この主人公の、貧乏学生の花の描写が、
異常に細かい、丹念。
かといって、
必要以上に書き込んではいない

必要なことしか描いていない

この映画が
細田守監督が優れている点は
ここにつきる

必要なことしか描かない
つまりは
必要なことは、逃さず描く

前に書いた「夜のとばりの物語」のように
ストイックなまでにすべても切り取り
必要な部分を
病的なまでに描く

花の日常、大学の勉強とバイトだけで
終わってしまう日常。

そこに現れる
青年・・・。

彼と惹かれあい恋に落ちる

そして
彼が、自分の正体を明かす

僕は、おおかみおとこ・・なんだ

どんなことがあっても
とりあえず笑っておけ
そうすれば
大抵ことは解決する

父親の言葉の通り
花は笑った

そして
ふたりは結ばれた


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やがて
生まれる雪、そして雨

やがて
花は、シングルマザーとなる

人間だけど、


そんな子供

獣のように暴れまわる

そんな子供を相手に奮闘する花の姿は
普通に子育てする、普通の母親と変わらない

子供はみんな獣。
わがまま大魔王

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やがて
獣と、その飼育係は
田舎に、森に逃げる

僕は、
はっきりいって
田舎は嫌い
森も、嫌い
野菜なんて、トマトなんてなんで食べるのか
理解できない
農家なんて、とんでもない・・の男

なんせ
肥溜めに足を突っ込んだ・・という
悪夢のような経験がある

だから
ボロ屋を修繕したり
農業に苦労したりする
トトロ・・的な描写はどうでもいい

ま、丹念だけど、
食い物描かせたら神!!の宮崎駿がいるから

物語は
やがて
2人の子供、獣・・の成長の物語に


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設定が特異であるがゆえに
主人公たちの感情は
普遍的でなければならない

ふたりの子供は
それぞれの子供らしい、人間らしい
狼らしい感情に、本能に従って、
生きていく

それを
見守る母

それぞれの
生き方の決断は映画を観てもらい
それぞれが感じてもらえばいい

その感じ方が観客のそれぞれの人生に
リンクして
それぞれの感情が、
揺さぶられる

それこそが
映画・・だとおもう
物語・・だとおもう

僕は
自分で感じたいのであって
人から感情を説明されたくはない

なにゆえに
最近はみんな画面から感情を説明するのだろうか
物語があるのなら
別に
「わたしは哀しい」セリフでいうのか?

あ・・・物語がないのか・・・・

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