339 「武侠」(邦題 捜査官X) 1 ドニー・イェンの肉体の説得力 | ササポンのブログ

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心あるひとは
みんな書いているから
一言で済ませます

まったく
意味不明な邦題だ!!


この映画は、
武侠映画だ、製作者も監督も
すべて
武侠映画に対しての
愛によって
作られている

「武侠映画を作ってみたかった」

香港の監督は、みんなそういう
この映画の監督
ピーター・チャンも
その思いからこの映画を作った

この映画は
武侠映画に対する思いだけで
成り立っています

だから
武侠映画が好きな人
武侠映画が観たいという人
ジミー・ウォング
クララ・ウェイが
夫婦役で暴れまわる・・と
聞いただけで、
期待で卒倒しそうになる人以外は
この映画、観なくてもいいです

て、いうか
観ないでください
この映画から香り立つ
武侠映画の空気が汚れますので

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冒頭
この映画は静かに幕を開ける


起きる製紙職人リウ(ドニー・イェン)

隣にいる女房は、
寝ている間も
リウの衣服を離さない

リウは
その手にそっと毛布を掴ませる

このシーンが後々、
効いてくる

ラブストーリーの名作を
数々、作ったピーター・チャンらしい
伏線

子供が2人、はしゃいでいる

平和な朝食

そして
出かけるリウ

取り囲む圧巻の緑、自然な緑

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よく、古いジャンルの映画を
新しい感性で、
甦らせた・・なんて映画は、
ただ単に、
CGを派手にしただけ・・とか
人数を増やしただけ・・とか
まあ「あずみ」とか「カムイ」とか「GOEMON」だけど・・
そういうのが多い

ジャンル映画のいいところは
そのジャンルにしかできないことが
そのジャンルでしかありえない世界観の中で
展開する・・ところ


夢枕獏がはじめて書いた
時代劇のあとがきで
「時代劇はいいぞ、意味もなく
どんどん人が殺せるし」と

僕が
ホラーが好きなのは
死を通して
生が描けるから

そういう点からいって
この映画は、
ジャンルとして満点

武侠映画にしかできない
世界を、展開させている




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開幕して早々に起こった事件

この映画が
推理物のような
邦題をつけられた原因でもある
謎解きの部分

これが
はっきりいって
完全に
武術論

普通の世界では成り立たない世界

この部分を取り出して
推理になってない・・とか書いてる
ばかがいたけど
これが
武侠映画の理屈なんだよ
分かんない?
わかんないなら、
観てもいいけど
文章に書くなよ・・書いてもいいけど
人に読ませるなよ。大体(この後、罵詈雑言200文字自主規制)

まあ
正直言って
ピーター・チャン監督がいってる
武侠世界に対する
科学的なアプローチというのは
かなり眉唾もの
しかし
その怪しげな眉唾な世界というのも
武侠映画の楽しみでもある



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そして
この怪しげな部侠映画の科学を
説得力を持って
肉体で表現できるのは
現代においては
ドニー・イェンしかいない

ありえない世界に
説得力を持たせる肉体

それがドニー・イェン


最近、
新作が立て続けに公開されるドニー・イェン
おそらく
中華世界では
ナンバー1の人気だろう
僕は、
以前、
彼の映画はアクション場面はいいけど
映画自体の質は、
本数の割には恵まれていない・・と
書いた

それは
ドニー・イェンが製作や監督を
兼ねた場合が多く
出演、アクションコーディネーターに徹したときの映画は
その画面から躍動と緊張がみなぎる

この映画の前半のポイントである
謎解き?は、
ドニー・イェンという男の肉体の説得力をを持って
観客の圧する

そして
そんなドニー・イェンをも圧する肉体が
登場する

続く・・

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