265 「インセプション」 羅列される映画的記憶 | ササポンのブログ

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話題沸騰、また例のマニア・・というやつが
続出しそうな話題作。

僕個人を言えば
ノーラン、あんまり好きじゃないです。

「ダークナイト」
まあ、おもしろかったけど
それほど
騒ぐほどじゃないし、
テーマは興味深いけど
その手法は、けしてうまいとは思えなかった。

だから
この映画も、興味はなかった。
映画館で観るつもりはなかった。

ただ
土曜日と14日が重なった。
TOHOシネマは1000円

それじゃ、
見ますかと・・腰をあげた。

結果は
映画はやっぱり見てみなくちゃわかんない。
当たり前だけど・・・。

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このポスターを観て
ピンと来た人がいると思う。

あのアニメのポスターとそっくり。

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ポスターだけじゃなくて
この映画をみて
「うる星やつら ビューディフル・ドリーマー」を
思い浮かべた人は多いと思う。

そんなのは
素人でも思い浮かぶし
恐らく
普通の映画のプログを
書いているひとなら
このふたつの映画を触れないものは
ないと思う。
と、いうか
その程度のことを思い浮かべないで
映画のプログを書いてほしくないくはない・・と思うのは僕だけ。

なぜか
アメブロで人気の桃大先生が
この映画の宣伝文章を書かれておりましたが
なぜか
この映画に潜んだ、
膨大な映画的な記憶などかけらも存在せず
自分の夢のことをくだくだとお書きになっていました。
さすが
人気ナンバー1。こうでなくっちゃアクセス上位にはいられません。

資料を漁り、
映画的な記憶を掘り起こして
くだくだと書き
観るひとに少しでも参考になれば・・・という
無駄な努力をしている僕は少し反省反省・・するわきゃないだろ!!

なんか
最近、バカな映画評を観るといらいらする。
そういうのに限って、
俺の頭の上にいる・・・

やめた・・・・。こういうことを言うから嫌われるんだよな・・。
・・・。

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日本で現代最も信頼できる映画評論家の
町山智浩さんが
この映画における映画的な記憶を2本、
上げていた。

その1本は
「ラストタンゴ・イン・パリ」
これに関しては
後日、町山さんが話している動画を上げる。

そして
もう一本が
「惑星ソラリス」

僕は
映画を観る前から
これを聴いてから観たので
難解といわれる「インセプション」がとても分かりやすくなった。

だから
この映画を観る人は
まず
「惑星ソラリス」を観てからのほうがいいです。
て、いうか
タルコフスキーの「惑星ソラリス」を観てないひと
および、
今後も
観る気のないひとは
僕のプログなんか読むのをやめて
桃大先生のプログでも読んでください。

さて、早速ですが
この後はネタバレです。


ペタしてね

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まず
この映画、メインのストーリーとして
企業間の情報合戦というのがありますが
それは
ほとんど
あんまり意味はありません。

それは
物語を観客をひきつける
燻製のにしん・・・つまり本筋を悟られないための物語に過ぎない。

なぜなら
この映画の本筋では、この物語の複雑な構造を説明しにくく、
また
観客の関心を引き付けられないからだ。

僕は
本作の比較として出される魚兄弟の「まとりっくす」が
大嫌いです。

特に
2作目のやつは生涯、わーすと3に入る大愚作だと思っています。
なぜかと言えば
まず
脚本を書いている魚兄弟がバカだからです。
頭悪い癖に難しいことをやろうとしている
その姿勢が、たまらなくだめなんです。

まず
この映画のように
多重構造の物語はかなり頭のいい
おまけに
構成力があるひとじゃないと
ただ混乱するだけです。

この映画もかなり混乱しかかっているが
いやいや、ノーラン監督、頭がいい。
見事に持ちこたえ、サスペンスな外観を整えつつ
難しい世界観、夢理論を説明している。
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まず
基本ストーリーが
シンプルに徹している。

世界観が複雑であるがゆえに
ストーリーがシンプルでなければ絶対に混乱する。
この映画のストーリーは、
ひとりの人間の記憶の奥に潜入して
記憶をインセプションする・・という
ただ、それだけである。

それを遂行する過程において
記憶潜入の手続きを説明する。

その計画の遂行においての困難さを
サスペンスとして
観客を引きつけつつ
本来の、本当にノーラン監督がやりたかった
本当のテーマを潜ませていく。

それは、主人公のコブの奥さんの自殺の真相だ。


つづく

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