254 「リロ&ステッチ」 とてもよくできた、文句なしの傑作アニメ  | ササポンのブログ

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「ダンボ」も

「くまのプーさん」も
そして
この映画も、
1作目はとても出来がいい。

その後に
キャラが有名となり
おびただしい数の作品が作られるが
いずれも粗雑乱造くんで
どうにもひどくなっていく・・。

キャラ商品を売るために
ただ作っているだけの作品が
その作品世界を
ただ俗っぽくしてしまう
とても残念なことに・・。

機会があれば
「くまのプーさん」の一番最初の
映画を観てください。

信じられないほど
出来がよく
ある意味
衝撃のラストが待っています。

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特に
この「リロ&ステッチ」
一作目の出来は
飛びぬけていい。

この後の作品「ヒックとドラゴン」で
大ヒットを飛ばした監督コンビ、ディーン・デュボア / クリス・サンダースが
キャラ先行のディズニー映画という
ハンデをもろともせず
とても個性的な映画を作り出した。

まず
この映画
ハワイを舞台としているところが
個性的である。


それによって
極めて
シビアな問題と
荒唐無稽な物語が
自然溶け合うことが出来る
不思議な空間と雰囲気を
作り出すことが出来ている。

東洋もあり
西洋もあり
いまも
過去もある
ハワイというのは
なんとも
不思議な世界であることがわかり、
それは
ある意味、
人間の持つ楽園のイメージでもある。
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この映画
日本ではコケた。

製作費の3倍の高収益と
キャラによる莫大な利益をもたらした
アメリカと比べて
日本でのスルーぶりは特徴的だった。

原因ははっきりしている。

ステッチのキャラである。

造形も
あきらかにかわいい・・という概念からは
かけ離れている。

耳まで裂けた口と鋭い歯
ダラダラと垂れる涎と
4本の腕・・・

どう観ても、
凶暴・・というイメージしか浮かばない。

実際
キャラ商品が日本で浸透し始めたのは
映画が公開されて
しばらくたってからである。

さらに
このキャラは
ディズニーのキャラでは
絶対にありえなかった特徴がある。

ステッチは
最初の頃の唯一の行動パターンは
手にしたものをすべて破壊する・・・
唯一の本能は、破壊・・という
とんでもキャラだったのだ。

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まず
この映画
タイトルが出るまでの
10分間が凄い。

この10分で
監督脚本の凄さがわかる。

冒頭10分で
その後に必要なステッチに関する情報
そして
エイリアン側のキャラを
すべて
完璧に紹介してしまっているのだ。

もちろん
自分の星を脱出して
地球に逃亡する・・というアクションも含めてだ。

久しぶりに
ディズニーアニメの底力を観た思いがする。
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一方
地球、ハワイで
人間たちが繰り広げているのは
極めて
ドメスティックな悲喜劇・・。

まず
少女リロは、両親を亡くし、姉のナニと二人暮し。
リロの抱える悲しみは
個性的ゆえに
誰からも理解されないその自我・・。

友だちからも嫌われ
姉からも
児童保護施設の役人からも
問題児として扱われる。

このリロの姿は
精神的に問題がある子供をお持ちのひとにとっては
とても
他人事とは思えないだろう。

最初の姉妹の諍いのはてに
ふたりは
枕に顔を押し付けて
ヒステリックにわめく。

最初から精神的に
追いこまれている・・。

そこに飛来したのは
デストロイヤー、ステッチである。
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そこからの物語は
実際に
観てもらうとして

とにかく
吹っ飛んだエイリアンキャラと
現実的な人間キャラの問題と感情が
物語の盛り上がりとシンクロして
本当の感動になっていきます。

この凶暴なキャラと
問題児のリロが
最終的に「ET」のような
感動を巻き起こす

「オハナは家族、家族はいつもそばにいる。何があっても」

このテーマも
ぴっちりと物語にはまっている。

よく出来た脚本の見本のようなアニメである。

断言しますが
「リロ&ステッチ」は
映画の1作目しか観る価値はないです。
あとは時間の無駄です。





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