
脚本を書いた荒井晴彦氏が、
「僕の仕事は、最後の結婚式で歌う
歌を考えただけです」と
コメントしていた。
にっかつロマンポルノで
高評価を得ていた
根岸吉太郎監督の
普通映画(なんていう言い方があるのか?)第一弾
ま、
はじめての18歳以下の人間が観られる映画・・・と言っても
ATGなので
18歳以下は観ないだろう・・。
とにかく
鳴り物入りで公開されて
当然
興行成績は振るわないが
評価的には
絶賛の嵐だった。
当然、
僕も観に行ったわけだが
20そこそこの僕が
この映画に感動するわけがない。
なんせ
トマト栽培のいなかのにいちゃんが
「このままでよかんべよ」と
いいながら
本当にこのままで
終わってしまう話なのだ。
当時
まだグラビアアイドルだった
石田えりが
一気に役者としての評価を高めた作品。
なぜって
脱いだから・・。
当時の
オナニー少年たちは
そっちが目的で劇場に足を運びました。
とにかく当時
根岸吉太郎の名前を知っていて
につかつ時代の作品が
大好きだったので
作品的に期待していた僕は、
本当にがっかりした覚えがある。
しかしである。
これがいまみていると
なかなかいいのだ。
石田えりのおっぱい・・
いや、それだけじゃなくて、
作品がいいのだ。
出てくるやつは
もう
なんとも
せせこましくて
いやしくて
嫌な意味で
庶民的なやつらばっかりである。
浮気性の人妻、横山リエ
その妻の浮気を知りながら
責めることも出来ずに
浮気相手の男のところに行って
ビニールハウスに石を投げて
グチグチと愚痴垂れる夫、蟹江敬三・・。
その人妻に惚れてしまったジョニー大倉
さらに主人公わと言えば
「このままでいいべよ」と言いながら
トマトを作る。
この嫌な意味での庶民的な連中のなかでも
とびきり
嫌なのが、石田えり、演じるあや子である。
見合いの帰りに
ラブホに行って
過去に何人の男と関係したか人数を言い
そして
「ぱーとやろうよ」
「親と同居はいやよ」といいながら
しっかりちゃっかり
農家の嫁・・。
ああ、嫌だ嫌だ。
こういうの、
たくさんいる。
こういう女は
日本が沈没しても、
夫を足蹴にして
生き残るタイプ・・。
あああ・・・ほんと
誰かみたいな女・・・。
例の結婚式で歌うシーンだが
これがまた
いやなシーンだ。
永島敏行が
石田えりと並んで
なんかもう
人生終わったような顔で
桜田淳子の「私の青い鳥」を歌うのだ。
くつくっくっくっ
くっくっくっくっ
青いとりぃぃぃぃい
ああああああ!!
もう見事なまでに
田舎町の結婚式で
実際にありそうで
嫌だ嫌だ
あのシーンの
永島敏行の茫然顔と
石田えりの満足しきった顔。
正直
映画史に残るいやなアルアルシーンである。
こんなもん
20歳の頃に観て感動するわけないやろ!!
しかし
いまはなんて見事なんやろ・・と思うわけですわ。
石田えりのおっぱいに・・・
違うて・・・
根岸吉太郎演出に・・。
ま、
そのおかげで
石田えりは実力女優として
旦那とのSEXビデオは流出してしまうし、
永島敏行は
本当に農夫になっちまうし・・。
ジョニー大倉は
最低男のなっちまうし・・。
本当に
見事過ぎる映画でした・・。