perfume論 Ⅱ  「意識が一流の表現者は、売れても売れなくても一流なんです」 | ササポンのブログ

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ひとを観ていないものを観ます

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「嫌いでも、観ておいたほうがいいよ」

僕の友達が
照明関係の仕事をする友達に
そう言われた。

「ぱふゅーむのコンサートのスタッフって
日本のトップクラスだから。
ほんと、嫌いでも
観たほうがいいよ」

その友だちは
実際
ぱふゅーむに興味はなかった。
曲はほとんど知らないし
かと言って別に嫌いでもない。
僕の余ったチケットで
観ただけである。

しかし
観て、驚嘆した。

「こりゃ、すごいわ」

演劇に関係している彼の目から見れば
ぱふゅーむの照明、音響の
脅威がよりよくわかる。

僕は
100人程度しか入らない劇場で
芝居をうったことがある。

照明や音響というのは
マジックである。
本当に楽しい。

大げさではなく
照明1本でも
ワンビートでも、
出し物のイメージが
激変する。


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はっきり言って
別に
おざなりの照明でも
いまの
ぱふゅーむなら通用する。

音なんて
大きければいい・・
それでも別に通用する。

熱狂的なファンに対してなら



しかし
前にも書いたが
何万人規模のアリーナだと
そんなにぱふゅーむに興味のない人
友だちに連れられてきた人
それらのひとは
「どうせ、たかがアイドル」と
思っている。

これを読んでいる大半のひとと同じように
どうせ、たかがアイドル
そう思っている。

その気持ちはわかる。
本当にわかる。
僕だって
そう思っていた。

あるDVDを観るまでは・・。



武道館公演の動画です。
これを
照明を中心に観てください。

特に
天井と
後ろの
照明を注目してください。

とりあえず
ビートで照明を変えている。
これだけでまず
二流のひとでは悲鳴をあげる。
恐らく
コンピューター始動ではありません。
手による切り替えだと思う。

さらに
その個々の照明の
色を
ビートで変えている。

これだけで
もう十分であるが

これにさらに
コンピューターによる
バリーライト


驚愕と言うよりはめちゃくちゃである。
明らかに
キ印である。

さらに言うと
派手にだけではない。
2曲になると
3人をよく見せるために
べたを基調にして
シンプルな照明だ。



代々木公演。
もうここまでくると
ミラーボールがくわわって
素人でなくてもなにがなんだかわからないほど
複雑になっていく。




全部の曲で
べたな照明と
派手な電飾
プログラム仕掛けのバリーライトを
適当に
そして
バズーカで華吹雪を飛ばしとけば
それで十分なのに・・。


それでなくても
コンサートというのは
金にならない。

恐らく
この武道館公演だって
CDシングルの中ヒットより
儲からない。

スポンサーがついて
やっと黒字だろう。

出来れば
手を抜いて
安くあげたい。


もしかしたら
こう思っているひともいるかもしれない。


CD売れて
金あんだから出来るんだよ・・・。

それでは
次の映像です。



これは
2006年のライブハウスでの映像です。
ぽりりずむが売れる前の
いわゆる
B級アイドルの頃です。

もしいま
モノを表現しているひとで
売れていないひとは
謙虚にこの、たかがアイドルの映像を観てほしい。

使っている会場も
使っている照明器具も
あなたがたと
まったく同じです。


三流の表現者は
テクニックとか状況とかが
三流じゃないんです。
意識が三流なんです。

意識が三流の人は
どれだけ
売れても三流なんです。

意識が一流のひとは
売れても売れなくても一流なんです。

妥協はすべて表現した物に出て
観客に伝わる。

それが
恐ろしいほどにわかっていたからこそ
perfume本人も
スタッフも
すべてが
一流の表現者なんです。


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