178 「牛泥棒」 (1) 監督・ウィリアム・A・ウェルマン | ササポンのブログ

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監督ウィリアム・ウェルマンの遺作「壮烈!! 外人部隊」に出演したイーストウッドは、
撮影現場で大好きだったウェルマンの「牛泥棒」について語り合った。



「わたしがこの作品のことを知っているので
彼は驚いていた。
興行的に大失敗だったからだ。
彼が言うには、それはザナック夫人のせいだった。
フォックスの誰もがこの作品のことをとても誇らしく思っていたのに、
ある晩
ダリルが自宅で上映したら
夫人のお気に召さなかった。

この映画は呪われた作品になるだろうという噂が広まった。
一部の劇場でしか公開されなかった。
フランスの批評家たちが
熱狂的に擁護し始めて
フォックスはニューヨークで公開しようとした。
しかし
あまりヒットしなかった。
そもそも、これはスタジオの隅っこで、
とても少ない予算で撮られた名作の典型だ。
この物語はとてもインパクトがあったし
とても誠実でリアルだった。

この作品は
30日以内で猛スピードで撮られた。
ゲリラ作戦みたいにね、ウェルマンはこういうときが一番よかった。

ウェルマンは、
『戦場』とか『GIジョー』とか
素晴らしい戦争映画を撮っている。
『壮烈!! 外人部隊』を撮って彼は引退したが
そのあとも彼には会っていた。

家族ぐるみでね。
『愛のそよ風』の時は
すごく激励してくれた。この作品をすごく気に入ってくれて
心のこもった言葉をくれた。

自分よりはるかに年下の女性と結婚していたから
ホールデンが演じた主人公に自分を重ねていたのだと思う。

監督としてすごく影響を受けているし
監督としてチャレンジを続けていく勇気をもらった。

彼は永遠の反逆者だからね」

イーストウッド・インタビューより

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ウィリアム・A・ウェルマン
第一次世界大戦中にはフランス外人部隊に参加し、
フランスでラファイエット空軍に属してエース・パイロットとして活躍した。
1920年にゴールドウィン社に入社し、1923年の『男の中の男』が初監督作品。

1927年に第一次世界大戦中に活躍するパイロットを描いた『つばさ』の監督に抜擢される。
自身の経験を生かしたこの作品は第一回アカデミー作品賞を受賞した。

戦間期に多くの作品を作り、
これらは当時の米国の世相を色濃く反映したものになっている。
また、作品を通じてスター俳優・女優を育て上げ、
戦前のハリウッド映画興隆に大きく貢献した。

完璧主義から
制作会社のパラマウント映画や俳優たちと衝突を繰り返し、
何度も馘首になりかけたという。

【フィルモグラフィー】
特攻決死隊 (1958) 監督  
壮烈!外人部隊 (1958)<未> 監督/製作  
中共脱出 (1955) 監督  
紅の翼 (1954) 監督  
スタア誕生 (1954) 原作  
血ぬられし爪あと/影なき殺人ピューマ (1954)<未> 監督  
男の叫び (1953) 監督  
女群西部へ! (1951) 監督  
ミズーリ横断 (1951) 監督  
戦場 (1949) 監督  
鉄のカーテン (1948) 監督  
廃墟の群盗 (1948) 監督  
魔法の町 (1947)<未> 監督  
G・I・ジョウ (1945) 監督  
西部の王者 (1944) 監督  
牛泥棒 (1943)<未> 監督  
ボー・ジェスト (1939) 監督/製作  
消えゆく灯 (1939) 監督  
翼の人々 (1938) 監督/製作  
スタア誕生 (1937) 監督/脚本  
最後のギャング (1937) 原案  
無責任時代 (1937)<未> 監督  
小都会の女 (1936) 監督  
ロビン・フッドの復讐 (1936) 監督  
野性の叫び (1935) 監督  
泰西侠盗伝 (1934) 監督  
電話新撰組 (1934) 監督  
つばさの天使 (1933) 監督  
真夜中の処女 (1933) 監督  
家なき少年群 (1933) 監督  
フリスコ・ジェニー (1933) 監督  
飢ゆるアメリカ (1933) 監督  
母 (1932) 監督  
立ち上がる米国 (1932) 監督  
天晴れウォング (1932) 監督  
民衆の敵 (1931) 監督  
夜の看護婦 (1931) 監督  
都会の世紀末 (1931) 監督  
若き翼 (1930) 監督  
危険なる楽園 (1930) 監督  
女性の罠 (1929) 監督  
支那の夜 (1929) 監督  
君恋し (1929) 監督  
空行かば (1928) 監督  
暗黒街の女 (1928) 監督  
人生の乞食 (1928) 監督  
つばさ (1927) 監督  
猫の寝間着 (1927) 監督  
踊る英雄 (1926) 監督  
女心を誰が知る (1926) 監督  
漂泊の兄弟 (1924) 監督  
曠野の哀歌 (1924) 監督  
冒険児 (1924) 監督  
男の中の男 (1923) 監督  
豪傑ダン (1923) 監督  
命を的に (1923)