161「16ブロック」 (Ⅰ)哀願します。観ていないひとは、とにかく観てください。お願いです。 | ササポンのブログ

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映画、音楽、アニメにドラマ
そしてサントラなブログ
ひとを観ていないものを観ます

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前回の「ガントレット」からの続きというか
関連というか
はっきり言っちゃうとこの映画のすばらしさを際立たせるために
前回の作品を紹介したようなもんです。

「16ブロック」

この映画を見た人は
何人ぐらいいるんだろう。

日本では、仕方がないとしても
アメリカでもヒットしなかった。

とても地味な存在になってしまった。

それも仕方がないことかもしれない。
なんせ
抜群に脚本がいいのだ。
と、なれば
ヒットはしない。
しょぼくれたアメリカ映画界の常識である。


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とりあえず
まだ観ていない人には
もう完全にお勧めです。

特に
僕のブログを訪ねてくれるような
製作費よりはアイディア
スターよりは監督の個性
「カサブランカ」より「脱出」が好きという
貴方には
もうこの映画はマストです。

監督は「リーサルウェポン」のリチャードドナー
そして「ダイハード」のブルース・ウィリス。

このふたりなので
ドガンバガンのアクション映画だと思って遠慮しているひと
この映画は
とってもいい映画です。
本当にいい映画です。
どういういい映画かと聞かれたら
「クリスマスキャロル」のような映画です。


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ドナーとウィリス
このふたりが組む、
世間ではもうガギガギのアクションを期待する。

しかし
ふたりとも
きっと
そんなもん撮るつもりなど
微塵もなかったに違いない。

「アクション、もういいべよ」
「でんなあ・・もう飽きたずらぜ」
「でもなあ、アクション入れんと、企画が通らんべよ」
「ふんじゃま、一応、アクションは入れて・・と」

ふたりが
こういう会話を交わしたかどうかは
わからないが
とにかくふたりが
単純なよくあるアクション映画を
目指したわけじゃないのは明らかだ。

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内容は
「ガントレット」と同じ。
キャラ設定もよく似ています。

落ちぶれたアル中の刑事ジャック。
そして
証人として出廷する囚人エディ。

仕事は、
この黒人エディを
16ブロック先の裁判所に運ぶこと。

まず
ジャックを演じるウィルス
突き出た腹と、口ひげ
そして
引きづる足。
顔色は悪く、
酒が切れると
脂汗が噴き出る・・という
おおよそアクションとは無縁の状態。
と、いうか
この外見を見た瞬間、
ウィルスという男の見事さに拍手である。
イーストウッドがいくら落ちぶれアル中を演じていても、
ここまで外見を醜くはしない。

おまけに
この男、囚人護送の仕事を
夜勤明けの
代打で命じられる。
もう体調最悪である。

ゆえに
護送の最中に車を停めて
酒を買いに行くという体たらく。

そして
この後に発生するアクション・・。
そのカッティングと演出の見事さを観ろ!!
アクションというのは
いや、
映画というのは
モンタージュの力を使いこなしてこそ
その力が発揮できるのだ。

モンタージュ・・・映画用語で、視点の異なる複数のカットを組み合わせて用いる技法の事。
元々はフランス語で「(機械の)組み立て」という意味。
映像編集の基礎であるため、編集と同義で使われることも多い。

とにかく
あまりの見事さに、
鳥肌が立った。

その襲撃から
逃げ切ったふたりの前に
同僚の刑事たちが現れる。

そこで
明かされる現実・・・。

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すんまそん。
今回は長くなる。
とてもじゃないが
一回では収まらない。
また付き合ってくれるひとは
付きあってくれ。