この方が、初井言榮さんです。
40過ぎのひとは、
おもわず市毛良枝さんの顔を思い出すかもしれません。
嫁:市毛良枝、姑:初井言榮で作られた嫁姑シリーズは、
この手のドラマの先駆けともなった大ヒットドラマ・・・らしいけど
僕は、1本も観たことありません・・・ありませんが、このひとの意地悪な姑ぶりは、
なぜか知っている・・というよりか、
僕らの世代で、このひとの顔を知らないひとはいないのではないだろうか。
初井言榮
東童から劇団俳優座を経て劇団青年座の設立に参加。1957年から1970年まで日活の専属女優として活躍。
日活から離れた後はフリーランスで主にテレビドラマや舞台で活躍。特に1970年代後半~1980年代にかけては、市毛良枝との名コンビで親しまれた「ライオン奥様劇場」の『嫁姑』シリーズ(1977~1984年、フジテレビ系)や『ヤヌスの鏡』(1985~1986年、フジテレビ系)などで、アクの強い姑役、または主人公の祖母役を数多く演じ、「おばあさん女優」「姑役女優」の代表格として人気を博した。
ウィキさんからのコピペでした。
さて、しかし
このコーナーは、懐かしのテレビドラマ紹介のコーナーではない。
吹き替えである。
この方の、吹き替えといえば、もうこれしかない。
天空の城ラピュタのドーラ。
ラピュタを狙う空賊で、タイガーモス号の女船長。
「だてに女を50年やってるんじゃないよ。泣かせるじゃないか、男を助けるためのつれないしぐさ。あたしの若い頃にそっくりだよ!」
「泣き言なんか聞きたかないね!!何とかしな!!」
「40秒でしたくしな!!」
「ふんっ・・・宝はいらないとか、ラピュタの正体を確かめるとか、海賊
船に乗るには動機が不純だよ。」
「ど~したんだい、まぁ~るで戦だよ!!」
「行こう!!おばさん!!」
「船長とお呼び!!」
「女は度胸だ!!お前達援護しなぁ!!」
「ラピュタがどんな島だろうが、まっとうな海賊をなぐさめてくれる財宝
ぐらいあるはずだぁ!さあみんな、しっかり稼ぎな!」
この映画を観たひとは、これらのセリフが、
彼女の声で思い浮かぶに違いない。
何回も観ているひとにとっては、
その場面も思い浮かぶに違いない。
いまの声優だけしかやっていない俳優と、
経験豊富な俳優の違いはなにかといえば、
まずアクセントの豊富さだ。
このドーラの役の初井言榮の気風のいい独特なアクセントを、
いまの声優といわれているひとたちがやろうとしても
無理です。
なぜなら、それは彼女が、
舞台や映画、
時代劇や、現代劇
網走番外地から、女囚サソリまでやってきたものが、
演技という名の蓄積となっているんです。
だからこそ、あのドーラの絵とセリフを見て、
彼女自身が、あの気風のいいアクセントを作り出すことができるんです。
さらに優れているのは、
発声の確かさだ。
どんなに怒鳴っても、
なにを言っているか、はっきりとわかる。
当り前のことだが、出来るひとは少ない…最近は・・。
そんなドラーのセリフで、やっぱり一番、好きなのは、これですね。
最後のチャンスだ!! すりぬけながらかっさらえー!!!!
恒例のおまけ画像
左はドーラの部屋にあった若い頃の肖像画
どうやら、若いころシーターにそっくりだったというのは本当だったようです。