卑怯と言われようと、やっぱりこの写真を最初に出そう。
なんせ、強烈なM嬢が参戦してきたのだ。
これぐらいやらないと影が薄くなる。
ジェットリー、笑ってる。
僕は、ジェットリーの生粋のファンであります。
香港時代のすべての映画を見ているし、「リーサルウェポン4」でメルギブソンと戦うジェットリーを劇場で見て、心から喜んだし、「ロミオマストダイ」では、心から落胆した。
僕は、生粋のジャッキーチェンファンであります。
彼の香港時代の映画は、すべて見ているし、「プロジェクトA」は、10回以上観ているし、「レッドブロンクス」程度で喜んでいるアメリカ観客を憐れんだ。
このふたりが、同じ画面で戦うのだ。
もう期待ワクワク、心ドキドキ・・・とはなっていなかった。
期待半分不安・・いや、正直に言おう。
映画としての出来は、まるっきり期待していなかった。
なぜなら・・なんてことを説明する必要はないだろう。
ハリウッドは、このふたりのよさを、
全然、理解していない。
でしょ?
あの巨大な娯楽組織は、ふたりの偉大な芸術を持て余していた。
だから、この映画だって、どうせふたりの格闘だけが売りの出来そこないだと思っていた。
正直言って・・。
喜べ!!生粋のリーリンチェ・ファン、
そしてジャッキーチェンファン
ハリウッドはとうとう、ふたりをしっかりと、
確実に
美しく
画面に舞わせた。
僕は、酔った。酔っ払った。
久しぶりりジャッキーの酔拳に・・。
ジェットリーの大笑いに・・。
かわいいじゃないか。
カンフーおたくの、アメリカ人を中国に飛ばして
ふたりのカンフーマスターに、カンフーを習わせ
悪と戦う。
邪悪な皇帝を倒すために
必要な、あいつを復活させるために
孫悟空。
ジェットリーが演じる孫悟空
正直、少し恥ずかしい。
でも、かわいいぞ。
微笑ましい。
かわいくて、微笑ましいジェットリー。
それを観るだけでも、この映画の価値がある。
脚本家、そして監督は
香港映画の
そして
ふたりのファンであろう。
あのリックベッソンが、
ジェットリーを、そのファン心理によって
確実に、
その魅力を引き出したように
この監督は、
ふたりの偉大なスターの良きところを
しっかりと理解していた。
「君たちは、こんなふたりを見たかったんだろう」
そう!!
僕たちは、こんなふたりが見たかったんです。
ふたりの格闘に、いまさら、言うことはない。
たっぷり見せてくれる。
映画としての、
全体のバランスなど無視して、
しっかりと時間をかけて、
見せてくれる。
その分、他の部分の展開は速い。
物語は、止まらない。
ほころびもある。
最初の展開を見ているだけで、
ラストシーンはわかるし、
その通りにストーリーは進む。
それが欠点には、なっていない。
だって、これはジェットとジャッキーの映画、
簡単、当たり前、思惑通りでよし。
詰め込めるだけ、詰め込んで
それをうまくまとめる。
安心しろ。
この映画は、いい。
それを証拠に、
ジェットリーが大笑いする。こちらが恥ずかしくなるぐらいに笑う。
そして、涙線の壊れた、僕を思わず涙ぐませたセリフを言う。
アメリカ青年、問う。
「もし戦う時にびびったらどうする?」
リー、いわく。
「息をするのを忘れるな」
このセリフ、これから、この映画を観るあなたに贈りたい