イーストウッドは、この映画があまり好きではないらしい・・。
「ふざけ過ぎている・・」というのが理由らしいが、実は理由は別のところにあると思っている。
自分が目立っていない。
確かにこの映画におけるイーストウッドは、損な主役の典型、つまり物語を引っ張っていく役割を背負わされているがゆえに、キャラが類型的になっている。

それに輪をかけるように、周りが、もの凄い個性派ばかり。
このひとに

このひとに、

そして、このひと

もう個性の塊。
そして映画自体が、これもまた個性的で楽しい。
戦争の真っ最中に、敵中にある金の延べ棒をいただいちゃおう・・という楽しい不謹慎満載。
この映画の観たひとは、結構、いるみたいで、画像も豊富。
でも、僕がお勧めしたいのが、TV版の吹き替え。これが本編よりおもしろい。

イーストウッドはいつもの山田康雄が、いつもの調子で、
テリーサバラスは、森山周一郎じゃないけど、こういう映画に関しては大平・トトロ・透で正解。
そして、そして一番、凄いのが、ドナルドサザーランドの吹き替えをした、このひと

宍戸錠!!
もうノッテノッテ、乗りまくりで、完全に主役。台本にあったのか、アドリブなのか。とにかく名ぜりふ、連発。
一例を書きだしてみると、
「どうしてそういう悲観的なものの見方をするの。空を見上げてごらんよ。鳥も歌っているじゃない。もうちょっと楽観的なものの見方しなくちゃ・・」
望遠鏡で橋を見て
「橋はある」
しかし、ある出来事を経て
「いまは、もうない」
タイガー戦車の後ろに回る、というイーストウッドの計画を聞いて
「その計画、意外に、いいかもしれないね。なによりも悲観的じゃないのが気に入った」
そして極めつけが、タイガー戦車の後ろに回り込んで一言
「ばっちり。おしりまるだし」

この手の悪ふざけギリギリのお遊びは、往々にして、ただうざいだけになってしまう場合が多いけど、この映画に関しては、完全にはまった。昔の俳優の演技力の幅と、個性には脱帽である。

この映画が好きな人は、ぜひ、吹き替え版をみてください。
まだ、時々、深夜とか、TV東京系でやるときがありますから。

またまたおまけ画像

好きですね。こういうの・・。