6 「エクソシスト3」  本物の恐怖を見せてやる | ササポンのブログ

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現実の連続殺人鬼が「これはおれのことを描いている映画だ」と叫び

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「エクソシスト3」


おもろいホラーや、びっくりするホラーはたくさんあるが、本当に怖いホラーは少ない。

そのなかでも、これは僕のナンバー1。


とにかく怖い。なにが怖いって、この映画の全部が怖い。

映っているものが、なにもかも怖い。


監督・脚本は、ウィリアム・ピーター・ブラッティ。エクソシストの原作者でもある。

これを聞くと、映画のアマチュアが、知名度だけで撮った映画と思うかもしれないが、元々、このひとは映画の脚本家だったひと。

監督としても「トゥインクルトゥインクル・キラーカーン」という隠れた快作を撮っている。

小説家としては、キングに「一発の打ち上げ花火」と揶揄されたウィリアム・ピーター・ブラッティだが、映画監督、脚本家としての、その実力は、キングの数万倍も上であったことが、この作品で証明された。




怖えええ・・。この鋏がすげええ・・。






1で、見事悪魔を退治した、カラス神父に、今度は、悪魔が取り憑いた。

連続する残忍な殺人と彼の関係は。そして彼に取り憑いた悪魔の正体とは。


血まみれスプラッタシーンは、ほとんどない。


すべては、その残忍さを想起させるようなシーンで表現される。それゆえに、怖さが倍増する。


反骨の俳優ジュージCスコットが、その事件を担当する警部に扮している。


彼が、どんどん事件の核心に入っていくと、映画はただならぬ雰囲気になる。


ラストは、ほとんど、悪魔と人間の、二人芝居、宗教的な殺戮ショーと化す。


その画面から伝わる怖さは、監督であるウィリアム・ピーター・ブラッティのこの題材に対する執念であろう。


とにかく、この悪魔憑きという概念を持って、人間の本質に、狂気に、迫ろうとする徹底的な執念。


この映画が大ヒットしなかったのは、残念だが、ある意味ではよかったかもしれない。

なぜなら、もしそうなったら絶対に、この映画を真似て殺人を起こすやつが出るから。

本当に後を引くバットインフルエンザ(悪影響)な映画。

本気の恐怖映画です。