キッチンに三百万って高いって分かってる
自分自身が一番分かってる
でも、高いから無理とかぢゃなく、高くてもさっちが気に入るやつを入れてやりたいし、それくらいのワガママは聞いてやりたいって言ってもらいたかった。
頑張って働くからねって言ってもらいたかった。
一番に賛成してもらいたかった。
私がコレって言った時、旦那が、さっちがコレにするって言ったから絶対にコレで!って言ってくれてたなら私はあのキッチンを諦めたと思うしワガママは言えないって自制出来ていたと思う。
でも高いから無理ってじっくり見てもくれなかった。
だから意地になって絶対コレって言ったんだと思う。
本当に欲しかったワケぢゃない。
理想のキッチンだっただけ。
ずーっと旦那の借金を払ってきてようやく完済して、6年我慢してきたのに、なのに何で高いから無理で終わるの?
あなたの借金はキッチンよりはるかに多かったんだよ。
その言葉が出そうになった。
我慢させてきた分、苦労かけた分ワガママを聞いてやりたいって言って欲しかった。
過去の出来事が一気にフラッシュバックされて、自分は愛されているのか?嫁とは何なのか?自分が今までしてきた事は無駄だったのか?旦那には私がどんな思いで一緒に借金を返済してきたのかが届かないのか?
一気に頭の中を駆け巡り、涙が出そうになった。
私:トイレ借りれますか?
TOTO:あちらです。
トイレに駆け込み鍵をかけた瞬間涙が出た。
トイレを出たら旦那がいた
旦那:お腹痛いの?
私:違う
旦那:キッチンあれにしてもらおうな
私:うん
旦那:さっちが気に入るやつが一番だよな
旦那がキッチンの天板を触わった
旦那:これやっぱりいいね~さっちコレにするか
私:ぅん
義兄:これさ、こっちにも収納あるよ。いいぢゃん。
私:これに決めた
旦那:そうしよ
うちの旦那はいつでもそう。言われなきゃ気付かないし、わからない。
本当に家が建つのだろうか?
不安でいっぱいだ。