海月になりたい

彼女はそう言った

『海月は亡くなるとそっと水に溶けるの』

何も考える思いもない

ただ人を和ませる為にいるのだろうか


水族館で呟く彼女は誇らしげに言う

海月は忘れられることもわからないのね

忘れられることが怖い

そんな思いがあるのは人間だけ

命の炎が消える時そう考える余裕はない


今をまだ生きたい

ただそれだけ考えてしまうのだろう

寂しい夜は私には勿体ないくらいだ

明るい朝までひたすら眠ろう

明日は元気にみんなと会えるように


今日1日頑張ったご褒美に

今日は眠気をプレゼント

眠い時こそ眠り続けてまた明日

明日をまた頑張れるように

今日はもう終わろう