J1第12節:ヴァンフォーレ甲府vs清水エスパルス(in小瀬)
最近各メディアで「富士山ダービー」または「富士川クラシコ」と呼ばれるようになったこの一戦。思えばJ1昇格初戦の相手がこの清水だった。しかし対戦成績は2戦2敗と芳しくない。しかも現在4位と好調であることを考えても、現在2戦連続3失点中の甲府が苦戦するのは必須と思われた。
序盤から清水は強力なFW陣にボールを入れて甲府ゴールに迫ってきた。特にフェルナンジーニョ、チョらにはその圧倒的な個人技を見せ付けられたがDF増嶋を中心に粘り強く守り得点を許さない。
対する甲府もショートパス主体の普段のスタイルを変えることなく果敢に清水に挑む。
しかし、確かに甲府のパスはよく繋がるのだが相手ゴール前に肉薄してもシュートの意識が芽生えないというか、とにかくまるで選手たちはフィニッシュに持ち込むのを怖がっているようにシュートを打たない。たとえ打っても遠目からで精度が低く、エスパルス守備陣を恐怖に陥れることはほとんどなかった。
前半、林からのパスにフリーで飛び込んだ茂原がその千載一遇の決定機を外した時の甲府サポーターの失望は言うまでもない。何しろ今のこのチームでゴールの匂いのする選手は彼しかいないと言ってもいいのだから・・・。
結局試合はスコアレスドロー。全体を通して決定機の数では恐らくエスパルスを上回っていたと思うが、それでも今日も甲府はゴールが遠かった。
確かに強豪との対戦で勝ち点1を手に入れたこと、そして連敗をしなかったという点では評価できるかもしれないが、個人的には今日の清水に勝てなければ一体いつ彼らに勝てるのだろう?と思わされた。5月で残る試合は鹿島との連戦。どんなに「いいゲーム」をしても勝ちきれない今の状況を抜け出すヒントを中断期間前のこの2戦で得られることを期待したい。