ナビスコ杯予選リーグ:ヴァンフォーレ甲府vs名古屋グランパスエイト(in小瀬)
つい10日ほど前にリーグ戦で当地に迎えたばかりの相手との再戦である。しかしお互いの立場は180度異なる。
かたや好調の首位チームであり、かたや・・・最下位でしかも無得点のチーム。しかし甲府の戦士もサポーターも願う事はただ一つ。初得点。そしてあわよくば初勝利を。
その思いは名古屋のスタメン発表で、相手が明らかに1.5軍でこの戦いに臨んできた事が分かっても変わらなかった。
そして午後の日差しが照りつける中、試合開始。
立ち上がりは前回の対戦と似たような展開。そして早い段階で失点を喫する展開もまた同じだった^^;
前半13分、スルーパスに抜け出した「元」日の丸戦士FW玉田のGKをあざ笑うかのようなループ気味のシュートが決まる。
しかし今日の甲府はここで下を向くことはなかった。もはや先制点を奪われるのは折り込み済みだったかのように。
FWアルベルトは相変わらず敵のマークに合うとすぐに転んでいたが、今日の彼は無理にキープしようとせず明らかにターゲットマン=潰れ役に徹していた。
そしてその競り合いでこぼれたセカンドボール目掛けてMF石原やMF茂原らが走りこみ、ゴールを狙う。
その努力がついに功を奏する時が来た。
前半25分、MF林のクロスを石原が右足でゴール!!リーグ戦と合わせれば開幕から295分でついに甲府に待望の1点が入った。ゴール裏のサポーターが安堵の混じった大声援でキャプテンのゴールを喜んだ。
ここから甲府の動きはさらに良くなる。そして31分、CKからDF秋本が逆転のヘッドを叩き込み2-1!!
その後その秋本の少々危なっかしいプレーがあったものの前半はそのまま終了。
そして後半、何とアルベルトに代わってFW須藤がピッチに立つ。これは何を意味するのか・・・日曜の試合に向けての温存策なのか、それともついに大木監督も・・・様々な考えが交錯する中、試合が始まる。
その後半、甲府の攻めはさらにスピーディーになる。DF杉山らの激しいカットで相手ボールを奪うとすぐにMF藤田らに預け、グラウンドを広く使ったワイドな攻めが何度か見られるようになった。特に中盤以降にこれぞ甲府のサッカー!!と言いたくなるような素早いボール回しであわやゴール・・・の場面も作り、サポーター達の喝采を浴びていた。
しかし終盤、DF杉山が負傷退場・・・しかも顔を覆いながら担架で運ばれていく様子を見て不安が募った。
結局スコアは動かずそのまま試合終了。4戦目にして初めての勝利をも手にすることができた。
試合後にゴール裏に来た選手たちのホッとした表情を見て喜ぶサポーター。
奇しくも甲府の桜の開花宣言のあった同じ日についにヴァンフォーレにも春がやってきた、そんな嬉しい一日だった。