大阪府寝屋川市で和める個人のきもの教室をしています
「ささらきもの着付け教室」の三木やすよです。
教室のこと、きもののそうなんだ~と思うこと、日々のとりとめのないことを、つれづれに書いています。どうぞお付き合いくださいませ。
【衿下寸法(褄下寸法)のお話し】
私の少女の頃の着物。
古くてシミもあるのですが、地紋おこしで一つ紋もあり生地も良いので気に入っていて処分できず、今も練習用にボディさんに着せております。
だだ着せてみると身丈はそれなりにあるので着付けることができますが、野暮ったくありませんか?
これは衿下(赤い線の部分)が、今より低い当時の私の身長に合わせて作られていますので短いためです。
衿先(黒い線の部分)の下を衿下寸法と言います。または褄下(つました)寸法とも言います。
衿下寸法はだいたい身長の2分の1ですが、最近は腰高の人(足が長い人)が多いので+5cmとも。
身長160cmの人なら 80cm~85cm ぐらい。
上前の衿先は腰紐にかかっていないと上前が歩くたびにペラペラめくれて着崩れの原因になるのですが、“おはしょり”よりもこんなに出ていては上半身が重たく見えて短足に見えてしまいます。
以前は、衿先がおはしょりから5~6cm出ているのがよいとされていましたが、最近はおはしょりと並ぶぐらい、つまり腰紐にはかかっているけれど、衿先はほとんど見えないのが下半身がスッキリ見えると言われています。
でも私は5〜6cm出ているのが慣れているので、好きですけれども。
よくあることは、譲り受けた着物を身丈や身幅や裄だけをみて着られると思っていても(実際に着られます)、衿下寸法がこのように短い場合は見た目に良くありません。
もしスッキリ着たいならば、ここは部分直しするのが難しいため、洗い張りなどして寸法直しするのが良いかと思います。
着物の寸法で、衿下寸法も見た目にすごく大切な部分です。
ここもぜひチェックして着物を着てください。