クローバークローバークローバー

きもののそうなんだ~と思うこと、日々のとりとめのないことを、つれづれに書いています。どうぞお付き合いくださいませ。

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縮緬・ちりめんについてビックリマーク

 

こんなややこしいことだれか興味ある?

コーディネートや着付けと違って面白くない...だけど、まとめたら頭がスッキリしました。爆  笑

 

 

縮緬というと、ちりめんじゃこうお座を思い浮かべる人もいると思いますが、

本来は、縮緬は布面に凹凸(シボ)の現れた織物をいいます。

 

 

緯糸(ぬきいと:横糸のこと)に水撚りの強撚糸(撚りの回数が多い糸1000回/m~3000回/m)八丁撚糸を使用して製織した後、

精練(天然繊維から不純物を取り除くこと)による強撚糸の撚りの戻りによって、布に凹凸が現れた織物です。

 

《あ~ もう難しい!

つまり、もの凄くネジネジした糸を横糸にして、どんどん織っていって生地になったところを水に浸けて洗濯したら、ネジネジの糸が元に戻ろうとして生地の表面がデコボコになるということ。ふぅ~!》

 

 

経糸(たていと:縦糸のこと)には撚りのかかっていない生糸、または有撚の生糸を数本引きそろえたものを使い、

緯糸には必要な太さに合糸した生糸に左撚り(Z撚り)、右撚り(S撚り)に強撚をかけた片撚り糸をそれぞれ準備して織ります。

片撚り糸:フィラメント糸(長繊維)を1本または数本引きそろえ、右撚りか左撚りの一方に撚り

をかけたもの

《つまり、、、縦の糸にはネジネジがないか少しのネジネジの糸を合わせて使って、横糸にはもの凄く右回りにネジネジした糸と左回りにネジネジした糸を使うということ。

生糸のまわりにはにかわ質があり、洗濯して落とすまではネジネジの状態を固めてキープしてくれます。よって精錬前の生地は幅広い!》

 

 

製織、精練された縮緬はセリシンやにかわ質などの不純物が洗い落とされ、そこにスキマができて、純白の美しい光沢をもったふんわり柔らかい縮緬になります。

その後規格に整えて仕上げますが、シボ寄せされた布のため、肌触りが良く、シワになりにくい上、染色において染めむらが目立ちにくいという特長がありますが、強撚糸を用いているため縮みやすい欠点もあります。

 

 

[歴史]

縮緬が織られ始めたのは天正年間(1573~92)のことで、中国の職工が泉州・堺へ渡来して織法を伝え、京都西陣で織られてから技術が全国に拡がりました。

 

なかでも丹後地方は雨が多く湿度が高いため、奈良時代から絹布「あしぎぬ」を織り調貢した(税金)記録が残っているほど絹織物の製織に適した土地ですが、江戸期に西陣で縮緬が織られるようになるとそちらに人気が出て、丹後の絹布は一気に衰退します。

 

困り果てた村人たちは「絹屋佐平冶」を遣わし京都での技術を学んでくることにしますが、いわば命がけの産業スパイ!

何年も懸命に働き、糸撚りやシボの出し方、縮緬を作るノウハウを手に入れて戻りますー大逃亡劇!ー。丹後から見れば恩人、救世主!

 

 

 

一越縮緬の名称は、経糸は1本2本と数えますが、緯糸を一越、二越と数えるところからつけられています。

つまり縮緬は、左右の強撚糸を何越ずつ交互に織り込むかによって出来上がりの風合いが変わってくるため、生地の名称として用いられています。

 

 

【一越縮緬】

経糸に無撚の生糸、緯糸には右撚り(S撚り)と左撚り(Z撚り)の強撚糸(2500~4000回/m)を一越ずつ交互に織り込んで平織にした後、精練してシボを出した織物です。

 

 

一越縮緬が作られるようになったのは、大正10年以降のことで、それまでは縮緬といえば二越が主流でした。二越よりも縮みにくいとして一越が生まれ昭和10年頃からは盛んに織られましたが、現在はだんだん減少し無地縮緬の主流は変わり無地縮緬へと移行しています。

 

用途:留袖、喪服などの着尺地 羽織・コート地 長襦袢 帯地 風呂敷 半衿地など

 
 

【二越縮緬(古代縮緬)】

経糸に無撚糸、緯糸には右撚りと左撚りの強撚糸を二越ずつ交互に織り込んだ縮緬織物です。

 

 

一越縮緬が普及するまでは縮緬といえば二越縮緬のことをいうぐらい縮緬の主流でしたので、二越縮緬という名はなく、一般に「古代縮緬」と呼ばれていました。

風合いはどっしりしていて、一越縮緬よりシボ立ちが大きいです。

 

また、同じ二越で織られていても緯糸の糸使いの違いでシボに大小の変化が生じます。

緯糸に太い糸を使って織られたものは、シボがより大きく現れるため「鬼しぼ縮緬」とも呼ばれています。

 

本来は、鬼しぼといえば四越以上の大きいシボの縮緬を指していましたが、主流が一越になると二越でもシボが大きく現れたものはこうした表現がされるようになりました。

 

現在、鬼しぼ縮緬として呼ばれている縮緬の大半が太い緯糸を使った二越縮緬で、四越以上(鶉縮緬・うずらちりめん)の縮緬はほとんど織られていません。

 

ちなみに、緯糸を右撚りと左撚りを三越ずつ交互に織ったものを三越縮緬(みこしちりめん)といい デパートじゃないよ!、時には六越のものもあります。

縮緬のなかでもっともシボが大きく深くなります。

 

用途:着尺地 羽織・コート地 帯地 帯揚げ 風呂敷 半衿地など
 
 

【変わり無地縮緬】

経糸に無撚糸、緯糸には縮緬緯といわれる強撚糸は使用せず、「変わり撚糸」を用いて平織された織物です。

風合いは一越や古代縮緬にない変わったシボ立ちで、縮まない縮緬として使用されています。

 

変わり撚糸とは、糸そのものの外観がシボに見えるよう加工された一種の諸撚糸(もろよりいと)のことで、縮緬が性質上湿気に弱く、縮みやすいという欠点を克服すべく作られたものです。

諸撚糸:二本以上の糸を引きそろえて、下撚り(はじめにネジネジした)と反対方向に上撚り(次にネジネジする)をかけた糸

 

縮緬が「水撚りの強撚糸」(八丁撚糸)を使用されているのに比べ、変わり縮緬は「水撚りの強撚糸」に「乾式の強撚糸」(イタリ―撚糸)を組み合わせて、ふっくらした風合いを保ちながら縮みを軽減させています。

昭和32年に開発されたとされていますが各産地や各工場でそれぞれ工夫がなされています。

 

用途:留袖、喪服などの着尺地 羽織・コート地 長襦袢 帯地 風呂敷 半衿地など

 

 

変わり三越縮緬(かわりみこしちりめん)

一越縮緬を織るように「諸撚り糸」を使って織るのが変わり一越縮緬ですが、一般的に多く出回っているのが変わり三越縮緬で、右撚りと左撚りの糸の間に諸撚りの甘撚り糸撚りの回数が少ない糸300回/m以下)を織り込んでいます。

 

《つまり、、、右と左のネジネジが反対方向に元に戻ろうとしてデコボコができるのを、間にネジネジしていない糸を入れて戻らなくしていること。エライ 合格

 

 

 

でも文字だけ見てたらやっぱりややこしいよね。 笑!

とりあえず今日はここまでDASH!

 

 

 クローバーハートクローバー

 

 

 

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