今日の素材研究「藍紙(あいし)」についてです。

藍色に染めた「藍色に染めた和紙」のことで、
私の所蔵している和紙は楮紙です。
クロエ


元は、写経用に作られた紙です。
写経を金泥や銀泥なので描いたり、仏画を描いたりするのに使用します。

伊藤若冲の「動植綵絵」にも、こだわり黒い裏打ち紙が使われていました。
彼の絵は華麗な色彩、緻密な描写で有名ですが、
実はそれをより際立たせていた古典技術が裏打ち紙にあると思ったのです。

この技術を「ハイライトレンダリング」と言い、
簡単に言うと、
「黒い紙に、白い色鉛筆とパステルだけで描くスケッチ」です。

形態を描写するために光の反射を利用して他を省略し、
細かな描写にこだわらず素早く描け、
3次元の輪郭の形が際立つ絵になる。
裏打ち紙の黒に岩絵具の着色が負けないように
筆圧や塗り重ねの工夫、技術が必要になります。

現に「動植綵絵」大正8年の修理には
墨で真っ黒に染められた木材パルプ紙が使用されていましたが
本来は本画の絹本の透明感を活かすのに
「墨染めの裏打ち紙」「紺紙」が使用されていた、とのことです。

これらの古典技法から「伊藤若冲」のような岩絵具の発色を
良くする絢爛な彩色を行うのに、
「藍紙」で描くのは面白いのでは?っと思った次第です。

(発色の良い絵具を使いたいのではなく、あくまでも岩絵具の良さを引き立たせたいのです)

その技術の第1号が「-クロエ-」です。
通常の箔と水晶による乱反射による輝きのある日本画、というよりも
マットで落ち着いているけど華のある色彩になるようにしました。


<<リンク集>>

●笹尾優子 公式HP:http://sasaoyuko.jimdo.com/

●EGC × 富士ゼロックス × 画材協賛メーカー(スポンサー)コラボ企画http://sasaoyuko.jimdo.com/%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%9C/

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