小雪の下の歯が抜けました。
笑うと、歯もげのじいさんみたいで面白いです。
大人の歯が生えるまで、しばらくこの間抜けな顔でいないといけません。

ところで、皆さんは子供の抜けた歯ってどうしてますか?
コウジくんは、「下の歯は屋根の上に放り投げて、上の歯は縁の下に投げ込むんだよ」
と言ってました。
でも、それでは5年間しっかり働いてくれた歯に対してあまりにもひどい仕打ちのような気がします。
そこでうちでは、「歯の妖精さんの儀式」をすることにしました。
寝るときに抜けた歯を枕の下に置いておくと、真夜中に歯の妖精さんがやってきて、抜けた歯と100円玉を交換していってくれるというものです。
夜中、小雪が熟睡してから枕の下の歯を取り出して100円を置いておきました。
翌朝、枕の下の100円玉を見つけた小雪は
「妖精さんが来てくれたんだあ!」
と大喜びしていました。
そして、
「妖精さんのくれた100円は、キラキラしててなんかきれいだねえ」
と言って、いつまでも100円玉をじっと眺めていました。
その様子があまりにかわいいんで、胸がムズムズしてもっと嘘をつきたくなりました。
「暗かったから妖精さんたちの姿は見れなかったけど、声は聞こえたよ。『きれいな歯だから、100円あげよう』って言ってたよ」
と私が言うと、すっかりそれを信じた小雪は、
「じゃあ、ちゃんと歯磨きしなきゃ!」と言って、丁寧に歯磨きしてました。
コウジくんは「歯が抜けるたびに100円やるなんて贅沢だなあ」
と言ってましたが、こんなに無邪気に大喜びする娘の姿を見れるのなら、100円なんて安いもんだと私は思います。
