実は、コウジくんよりも私のほうが少しだけ年上だ。

それは、私が大学受験を前に英単語帳片手に自転車通学していたころ、コウジくんはまだ半ズボンにランドセルの小学生だったって程度の差だ。

それくらい、たいしたことはない。


だけど、たまにすごくジェネレーションギャップを感じることがある。

例えば、ラジオからオリビア・ニュートンジョンシーナ・イーストンが流れてきたとき

「これ、すっごく流行ったよね。懐かしいね~」

と私が言うと、コウジくんはきょとんとした顔で答える。

「知らない。シーナ・イーストンってだれ?」

「・・・・・。」

コウジくんにとって洋楽は、マドンナやマイケル・ジャクソンから始まっているようだ。


それは、子供のころに見たドラマや好きだったアニメでも同じこと。

私は子供のころ「みつばちハッチ」や「アタックナンバーワン」「カリメロ」なんかを見て育った。

コウジくんは「ガンダム」や「銀河鉄道999」の世代らしい。


ドラマに関してはもっとすごい。

私は子供のころ「夜明けの刑事」「特捜最前線」が大好きで、今でもすぐにテーマ曲を口ずさむことができる。

さらに言えば、石井ふく子プロデュースの「ありがとう」シリーズや「水もれ甲介」なんかもツボだった。

コウジくんはそれらの素晴らしいドラマを全く知らない。

「え~。知らないの?本当に知らないの?」と私がしつこく言うと

「知らないってば。年がちがうんだから」とうんざりした顔で答える始末。


そのギャップは日常会話にまで及ぶ。

 私:「ちょっと小雪、帳面お片付けして!」
 コウジくん:「帳面じゃなくて、普通ノートって言うやろ」

 
 私:「大事な服ならちゃんとえもんかけにかけときなよ」
 コウジくん:「えもんかけってなんのこと?」


 私:「今日は寒いから下にチョッキ着ていけば?」
 コウジくん:「チョッキってベストのこと言ってるの?」

もうここまでくると、単なる年齢差以上の隔たりを感じる。
年自体はそれほどまでに差があるわけではないのだから・・・。

もっとスムーズに、なつかし話で盛り上がりたいものだ。


今はたいてい同じものが好きで、私が大好きな海外ドラマをコウジくんも夢中で見ているし、音楽の趣味も似てきた。

数年後は共通の懐かしい話で盛り上がっているといいけど・・・。