じじじ事件でやんす!!!
「狼少年」「口だけ番長」「ほら吹き特攻隊」と数々の華やかな称号を惜しみなく所持している私だが、
今回ばかりは客観的に考えても地球温暖化に影響を与えるほどの大事件なのだ。

突然ではあるが、弊社は来年4月に中途入社者を数名採用しようと目論んでいる。
そんなわけで社員数名はこの時期に応募者の面接を行わねばならない。私のようなスーパー社員もまたしかり。

さて、麗らかな冬の午後。人事総務部から渡された面接対象者ファイルを
私はおやつの源氏パイをこぼさないように注意しながらパラパラと眺めていた。

もちろんスーパー社員の私は履歴書の写真と経歴だけで
「こいつは合コン要員」「こいつは本命候補」「こいつは運転手どまり」などと即効ジャッジを下す
・・・わけではなく、応募者への面接での質問イメージをきっちりと膨らませていた。
自部門のファイルを見終わったあと、私はついでに隣の営業部門への応募者ファイルも目の保養
いいえ目の訓練のために眺めはじめた。

と、そこで源氏パイがポロリした。とある男性の顔写真に大ぶりなパイの欠片がポロリしていた。
はい!
ここで「パイ」と「ポロリ」という単語だけで顔がニヤけた貴方は不合格!残念、また来週~。

・・・今回は世界を巻き込む大事件なので、そんなしょーもないネタでスペースを浪費してはいけない。
話を先に進めよう。

「あ、M嬢さん、何やってんですか!?」とすぐさま隣の家臣、いや後輩がテッシュを差し出した。

「(ぱくぱく)・・・」私は源氏パイを離した口元で声なき叫びを上げていた。

「え?今度は辛いものが食べたくなったんですか?全く飽きっぽいですね」と下僕、いや後輩は続ける。

「ち、ちゃうわい!・・・こ、こいつ」と私は写真の男を震える指で差した。
正確に言うと、震える白魚の指で指した。なお白魚は全くこの事件に関係しない。しかも不合格だ。

そしてベテラン棋士の次の一手を予測するように、眉をひそめて私の言葉を待つ奴隷、いや後輩。

咄嗟に私はスーパー社員としての威厳を取り戻し、本来言うべきことを飲み込んでモゴモゴ呟いた。
「い、いや・・・。好みのタイプやな~なんて思っちゃったりしちゃったりして」

「へえー、M嬢さんってこういう歌舞伎系の顔が好きなんですか。あ、M嬢さんと同じ大学出てますねえ」
と玩具、いや後輩は無邪気にファイルを覗き込んではしゃいだ声をあげた。

・・・時を同じくして、私の携帯電話に一件の新着メールが届いていた。

M君だ。
彼は私が唯一ブログの記事で語った過去のコイバナの相手だ。
→ハンカチーフを御用意してお読みあれhttp://blogs.yahoo.co.jp/sasami921/4001244.html

つまり、かつての彼氏であり、大学時代からの10年来のマブダチでもあり、
M嬢のメンズネットワークの中でも、ある意味キーマンとも言える人物なのである。


さて。昼の連ドラの見過ぎで察しのよくなっちゃった貴方はもうお気づきだろう。

メールの画面には
「M嬢の会社、中途で応募しちゃった。筆記試験に合格したから来週面接に行くね」との地獄の黙示録が。

そうなのだ。
■M嬢危機一髪!モト彼が同僚に!? ~どっきりわくわくオフィス生活の巻♪~ だ。


そんな気まずくて甘酸っぱくてこっ恥ずかしい展開はハードボイルドな私の辞書にはない。
そう・・・、
2歳の時にボリビアで両親を殺害され、その復讐のために5歳でアカタマ砂漠でマフィアを全滅させ、
現在は南米最大のコカイン組織撲滅のためにドミニカで葉巻職人に扮してひっそりと生活する私。
血も涙も砂漠のオアシスにくれてやったぜ。

とにかく何が言いたいかと言うと、M君の入社は大反対であり、何としても阻止したいのだ。
どんなえげつない策略でも秘策でもかまわない。
この際、熱海の秘宝でも赤倉の秘湯でもエバラ秘伝のタレでも何でもいい。

とりあえず面接にはまだ日がある。それまでにハイパー解決策を捻出するのが当面の私のミッションだ。

以上が京都議定書にも明文化されている当事件の概要だ。
残尿感漂う終わり方で恐縮だが、もう源氏パイがないため今日はツムジを曲げてダンディーに帰宅するとしよう。


・・・え?帰っちゃうわけ!?ワタシ。