母はその日、ほかの人の車に乗って、帰ってきました

 

玄関がガチャガチャいうけど、父が怖かったから布団に入って兄弟全員寝たふりをしていました

 

鍵が開かないから縁側の方に回って開けようとするけどそこもカギは閉められていて

 

開けてくださいと何度も母の声がするけど、父は無言でした

その日は母ともう会えないのかもしれないという思いでとても悲しかった

 

結局その日に母がどうしたのかはわかりません

 

その後どうなったのか、少しも覚えていません

 

次に覚えているのは、庭で本などを焼いている父の姿です

 

夜に見た表情と同じで、火に照らされる顔が怖かったから印象に残っているのかな

 

母がすぐに戻ってきてくれたのか、その姿が何日後のものなのか全然記憶にないのですが、覚えているのは

 

ただ日常に戻って、母は集会に行かない時期があったということです

 

でもいつ同じことになるのかずっと不安でした

 

いつのまにどうなったんだろう?

 

多分父は非情になりきれなかったんでしょう

 

家族のためにお互い我慢したのかな

 

ちなみに今もまだ夫婦のままです

 

 

この日で何も変わったわけではないし、何も終わっていません

 

顔色をうかがう必要のある日常って無意識なので、自分軸という言葉を考えるときに本心を見つけることが難しい

 

ほかの人とは違うんだと感じることが多くて、選民意識が生きづらさを助長することはある気がします