天皇賞・秋 GⅠ
117 レッツゴーターキン 58 1:58.6 117
115 ムービースター 58 1.1/2 115
116 ヤマニングローバル 58 1/2 116
118 ナイスネイチャ 58 1/2 118
113 ホワイトストーン 58 1/2 113
112 ヌエボトウショウ 56 ハナ 112
121 トウカイテイオー 58 アタマ 121
119 ダイタクヘリオス 58 1/2 120
超ハイペースです。改修前の東京2000mは助走距離が短いので、助走距離が正確であれば最初の1F、全体の走破タイムも0.2秒速くなります。それで正確なラップを出すと前後半57.1-61.3で1:58.4となるらしい。
98年のサイレンススズカも助走距離が短かったのですが、それで前半1000mが57.4でした(それまでのサイレンススズカのレースと違い、自身にとってオーバーペースだったレース)。98年よりいくらか馬場は速いとは言え、オーバーペースのサイレンススズカ直後に馬群が密集していたと言えるのが、この年の天皇賞・秋でした。
基本的なこと。
より速度が速いときは、あとコンマ数秒速く走る負荷が非常に大きくなります。12.5と12.2の差より、11.0と10.7の方がずっと大きいのです。同じ0.3秒でも。また、同じ距離のロスでも、より速度が速いときにしたものは影響が大きくなります。距離をロスしながら並走するということは、実質速い速度で走っているということですから。
最後方付近にいたレッツゴーターキンとムービースターでも、1秒以上の前傾ラップです。コース形態上、序盤は負荷の割に速度が出にくいのが東京の2000mですから、これで1秒以上の前傾だと、ミドルと比べて1pハイペース補正を入れていいところ。しかし、このレースはこれより遅く走っている馬がいないので、この2頭を基準、ペース補正0pとします。そこから比較して、ハイペース補正はダイタクヘリオスが10p、トウカイテイオーが7p、ナイスネイチャが5p、ヤマニングローバルが4p、ホワイトストーンが1.5p、ヌエボトウショウが1pです。
また、高速で入った2コーナーでのコースロスは、トウカイテイオーが3.5p。これをハイペース補正に足せば10.5pとなり、ダイタクヘリオスの補正とほぼ同じ。トウカイテイオーは外枠から距離をロスしただけで、実質は2コーナーまでダイタクヘリオスと同レベルで先行していたと言えます。故に、最終的なパフォーマンスレート差は着差分に等しい。また、出走馬の中で最もコースロスが大きいのはトウショウファルコです。
トウカイテイオーは、ミドルの想定に対して9pの補正があります。9pとは1秒弱。ペース配分のせいで1秒弱、遅くなっていると言えます。また、コースロスの分を足せば1秒を超えます。およそその程度ということです。このレースは補正が非常に難解ですから、各馬の間の補正を1pの精度で出来ているかと考えれば、そうでないかも知れません。
レッツゴーターキンとムービースターは展開の基準にはしましたが、レートの基準にはしていません。直近のレースよりレートが跳ね上がっていますから(ただ、思考の順序としてですが、後で基準になっています)。最初の基準にしたのはナイスネイチャとヌエボトウショウ。そうして計算していくと、ほとんどの馬が近走の持ちレート通りに納まりました。トウカイテイオーは7割程度の出来ですから、このレートが妥当でしょう。また、きっちり出していませんが、9着のイクノディクタスも110p超えで近走通り。トウショウファルコでも、110pちょっとで金杯やAJCCと同程度。外れているのは、函館記念と比較したジャニスくらいですが、この馬は元から動きが良いと思っていましたし、府中牝馬Sを勝って充実期にあるので不具合ではありません。