昨日のスポーツ新聞に佐藤洋太職務質問の記事が。

世界チャンピオンになった翌日職務質問されて、「あの、僕、昨日世界チャンピオンになったんですけど」
って言ったら「あ、そう。」って言われて淡々と続いたという話。


・・うん、ついに語る時がきたようだな。

まだ書いたことないよね。


彼等(オマワリ様達の事をこう呼ぼう)は、いつも言う。

「ちょっとみんなに聞いてるんだけどねー」。

俺はそれを信じていた。

日本全国一億二千万人の全ての人は、日常的に職務質問にあっているものと信じていた。

ウソツキーー!

警官がドロボーの始まりだーー!!

ぐわおおおーーーーー!!


しょっちゅう自分は警官に止められるが、そういえば他の人はあんまり止められてないなぁと。

そういう細かいこと気にしないからさ。


俺は、ホモと街中の警察官には大の人気者だ。

こっちは嫌いなんだが、向こうは大好きらしい。



あれは、大学生の頃だった。

「ホント急いでる時に警官に止められるのって困るよなー。それもしょっちゅうよー!」とその場にいた皆に持ちかけた。

「え?あたし、警察官に止められたことなんてないよ?」女子1。

「は?うそ?マジ?」

「うん、一度もないよ。」

「え?じゃおまえは?」と女子2に聞く。

「ないない」女子2

「ええーー!?」

「ないよ普通」女子3

「待て待て、それは女の子だからかもしれない。男はあるよな?」

「俺ないよ」男子1

「俺もない」男子2

「俺もないな。自転車で止められることはあるけど、その位」男子3


騙されたーーーー!!


まぁ、場所にもよるんだけどさ。

チャリンコこいでて警察官が立っていると、80%の確率で止められるね、俺。

で、大抵防犯登録の確認になる。

十代の頃は鬱陶しくて悪態ついたりしてたが、最近はもう慣れたもん。

はいはいどうぞどうぞ、いつものやつですねと。

まぁ、これは職務質問とは言わない。

これは普通の人もよくある。

むしろほとんどの人が同じはずだ。(よね?よね?)


まぁ、普通の職務質問なんて皆しょっちゅうあるだろうから(希望的観測)、置いといて。


大久保の辺りは最近は韓流ブームでだいぶ町の雰囲気も変わってきたけれど。

一昔前は実際に治安もよろしくなくて。

警察官も中々ハードだった。

いきなり取り囲まれて、問答無用で全身調べられるからね(笑)

「変なもん持ってないね?」とか言われて。

「かばんの中見せてもらえる?」文にすれば普通だけど、もはや選択肢ないからね。

これで抵抗したりしようものなら、無線で一気に人数が増える。

もうどうしようもない。

こんなん日常茶飯事(にちじょうちゃめしごと*)。



俺レベルになると、出会いもドラマティックに演出されたりする。

敵もさるものだ。

ある日、明治通沿いに立ってたわけさ。

歩いてる最中にケータイに入ったメール見たら、ちょっと考えて即答しなきゃいけない内容で。

立ち止まって、ちょっと空中をにらんだ格好で考えてたその時。

「ゥウーーーー!!!」目の前くらいでパトカーが派手にサイレン鳴らして止まった。

何だ何だ!?

事件か!?

何が起こったんだ?

犯人はどこだ!?

野次馬根性でちょっとワクワクしてる自分がいる。

赤色灯点けたパトカーが前方で止まった。

中から警官が数人降りた!

違いない!

これは事件だ!

直ちに警官を追っかけて、野次馬しなきゃいけない!

警官はどっちに走ってく!?


すると。

警官は一直線に俺の方向に。


あれ?

追いかける必要なさそうだな?

俺の近くに犯人いるのか?

大丈夫か?周りに不審者は!?

キョロキョロした。


他の誰でもない俺に一直線に向かってきて、「ちょっといいですか?」


俺かいぃーーーー!!?


突然サイレン鳴らしてパトカー止まったから。マジで。

数人パトカーから警官走ってきたから。マジで!


「今何やってるの?」

「どこ行く途中?」

「職業は?」

ま、後は普通の職務質問でしたけどね。


一億二千万人全員にやってるという、普通のな!



・・・あ、もう一個思い出した。

少し前、フィリピン帰りだったかな。

日焼けして黒かったのさ。

いつも通り、職務質問。新宿。

「ちょっといい?今大丈夫?どこ行くの?」

最初に話しかけられた言葉の直後。


「 っ て い う よ り も 、 日 本 語 大 丈 夫 ! ? 」


念のためもう一度。


「 っ て い う よ り も 、 日 本 語 大 丈 夫 ! ? 」


俺、即答。

「ワタシニホンゴチョトダイジョブネー ニホンゴワカルヨ」

あえてわざとカタコトで言ってみた。

これ、作り話じゃなくてリアルの話だから。(笑)

警官の表情がちょっと変わる。

うん、俺、完全に東南アジア人。

「どっから来たの?・・いーや、パスポート出して。持ってるでしょ?パスポート!」

やべやべ。

本気でめんどくさいことになりそうだ。

「あー嘘です。俺ほんとに日本人です」

免許証出して、ことなきを得た。

警察署連れてかれそうだった。(笑)



「自分はそんなに悪人面してるんですか?」と面と向かって聞くとちょっと面白い。

んなこた今までの人生で存分に分かってるんだけど、警官は明らかに人となりを見て職務質問
してるんだけど、面と向かってはそうも言いにくいらしい。

「いや、ちょっとここら辺で最近警備を強めてまして」とかでお茶を濁す。

「『おまえが悪人面してるから止めたんだ』って正直に言っていいですよ?」なんて言って困らせたことも昔はあったな。

そうそう、一回笑えたのが、

「いや、たくましい顔をしてたので、つい」

たくましい顔ってなんじゃそりゃーー!?


ちなみに、女連れだと職務質問にあったことは一度もない。なんでだろ。


悪い人の次に職務質問を受けやすい、ボクサーの話でした。


*日常茶飯事を(にちじょうちゃめしごと)と読もうの会、代表しております。