2020/10/23参拝
“瀬織津姫命を祀る神社”を巡り始めた2年前の10月、初めて大迫町の早池峰神社を訪れました。
近々訪れたいなと思いながら、その時の記憶と写真を振り返りつつブログに書いてみました。
■早池峰神社(はやちねじんじゃ)の概要
その後の藩政時代には、南部利直公の庇護のもと社殿が建立されました。
現存する本殿は内陣柱を中心とした軸組や、軒回りの彫刻・装飾などに慶長期の堅実な手法が残されており、県の有形文化財に指定されています。
《主な行事》
3月17日 早池峰神社蘇民祭
7月31日 早池峰神社例大祭宵宮
8月1日 早池峰神社例大祭
早池峯神社由緒によると御神祭は“瀬織津比売神(瀬織津姫)”
由緒には「西暦807年(大同二年)に田中兵部(たなかひょうぶ)、始閣藤蔵(しかくとうぞう)の両名が山頂に姫大神(ひめおおかみ)を祀ったことに始まる。
1300年越後の住人阿闍梨円性(えんせい)が天下の霊地であるとこの地に止まり一宇を建立、早池峰大権現と崇め奉った。」とあります。
■“早池峰山伏神楽”と“岳神楽”
“早池峰山伏神楽”は、国の重要無形民俗文化財ですが、ユネスコの無形文化資産(「世界遺産」とは別物です)にも登録されています。
■参道入口から拝殿まで
軽くご挨拶をして鳥居をくくり、静まりかえった杉木立の中の長い参道を進むと、やがて“随神門”に至ります。
さらに苔むした階段を上がると拝殿前には“浪花狛犬”が鎮座しており、その先の正面が早池峰神の重厚な拝殿です。
■4つの「早池峰神社」の御祭神はやはり「瀬織津姫命」です。
これらの神社においては、御祭神が全て「瀬織津姫命」になっています。
◯東登山口(宮古市江繋) : 元・新山堂
◯西登山口(花巻市大迫町) : 元・池上院妙泉寺
◯南登山口(遠野市附馬牛町) : 元・持福院妙泉寺
◯北登山口(宮古市門馬) : 元・新山大権現
4つの登山口があるのですが、残念ながら東登山口と北登山口、特に北登山口の「早池峰神社」の衰退は激しいようです。
※北登山口(宮古市門馬) は、前の記事「瀬織津姫に会える神社 / 宮古市門馬・早池峰神社へ」でご紹介しています。
今年私が訪れた時は、人影こそありませんでしたが、小さいながら清楚な鳥居とお社がありました。
■「早池峰」と「早池峯」、どちらが正しいの ?
これまで東登山口の「早池峰神社」を除く、3ヶ所の「早池峰(峯)神社」を訪ねてきたのですが、「峰」と「峯」がありどういう違いがあるのか不思議でなりませんでした。
株式会社エム・システムさんのサイト「早池峰信仰と瀬織津姫命 ~ 謎多き姫神に触れる その2」を拝見して、ようやく理解できましたので、抜粋してご紹介いたします。
(下記ーーー内)
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前回のブログを見て頂いた方は、東西南北、4つの「早池峰神社」に対して、
次のように表記を変えていた事に気づかれた方も多いと思います。
・東登山口 :早池峰神社 (江繋)
・西登山口 :早池峯神社 (大迫)
・南登山口 :早池峯神社 (遠野)
・北登山口 :早池峰神社 (門馬)
どれも全て「ハヤチネ神社」なのですが、漢字の字体が、「早池峯」と
「早池峰」と言う様に異なる表記になっています。
(中略)
結果から先に記載してしまいますが、「早池峯」も「早池峰」も、どちらも同じで、
「ハヤチネ」を漢字にした場合の文字ですが、本来は「早池峯」ではないかと言われています。
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※下記のブログを参考にさせていただきました、ありがとうございます。
「早池峰神社」ほかについて、非常に詳しく丁寧に紹介されています。
「早池峰信仰と瀬織津姫命 ~ 謎多き姫神に触れる その2」
https://msystm.co.jp/blog/20180721.html#one
< 追 記 >
写真左/瀬織津姫(姫大神)の版木 写真右/妙泉寺牛王宝印版木
<写真説明>
写真内左の版木/「瀬織津姫(姫大神)の版木」
早池峰山は、北上川流域の人々にとっては農業の豊かな水をもたらしてくれる神様として信奉されていた。
※版木にはうっすらと“瀬織津姫命”のお姿が浮かび上がっています。版木に彫られた“瀬織津姫命”は貴重で珍しいのではないでしょうか。
写真内右の版木/「妙泉寺牛王宝印版木」
牛王(ごおう)宝印は、寺社で発行する特殊な印札で、これを神棚や仏壇に貼って災い除けとしたり、起請文の用紙として使われた。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
【瀬織津姫についてもっと知りたい方は】
縄文の女神 瀬織津姫は、ある時は水の神様、ある時は祓い浄めの神様、そして龍神さまとして知られています。
瀬織津姫伝道師 山水治夫さんは、早池峰三山の瀬織津姫伝説を纏めた「エミシの国の女神」(菊池典展明著)を読み感動し、全国の瀬織津姫神社を巡るようになったと話されています。
山水治夫さんの著書「瀬織津姫物語」では著者のとても素直な人柄を感じ飾ることもなく、正直に実際に体験されたことが綴られています。
私も「瀬織津姫物語」との出会いをきっかけに、瀬織津姫を祀る神社を訪れるようになりました。
純粋に瀬織津姫のメッセージを受け取ってみたい方に「瀬織津姫物語」はおすすめの一冊です。