膀胱炎の診断での使用、尿沈渣(にょうちんさ)検査って何?

 

みなさん、こんにちは。

今日は、尿沈渣(にょうちんさ)検査のお話です。

 

 

それ何?

 

泌尿器科では、尿検査を行うことが多いですが、その時に行うことがある検査です。

 

尿沈渣検査とは、尿中の赤血球や白血球の数などを見る検査です。

 

 

尿沈渣検査とは、尿中の赤血球や白血球の数などを見る検査です

 

通常、尿中にはほとんど赤血球は白血球などの血球成分はありません。

(血液中にはもちろんありますが)

 

炎症、感染などがおこると、これらの血球成分が尿中に出てくることがあります。

 

例えば、急性膀胱炎ではどうなるか?

 

急性膀胱炎は、大腸菌などの細菌感染症で、感染すると排尿時痛、血尿、頻尿、排尿時違和感などの症状が出ます。

 

膀胱炎症状の患者さんが泌尿器科受診するとまず、尿検査を行います。

そのとき尿沈渣検査を行う場合があります。

 

 

急性膀胱炎では、感染があるので白血球が上昇することが多いです

 

尿沈渣の正常値は、1視野に0-4個までが正常でそれ異常に増えると異常と判断します。

 

膀胱炎では、その後原因菌の判定のため、尿培養検査などを行います。

 

尿沈渣は、尿を遠心後、沈殿物を顕微鏡で判断します。

 

顕微鏡での判断は、ヒトの目で行うこともありますが、病院では機械で行うことが多いです。

(最近は、クリニックでも機械で測定しているところもあります。私のクリニックでも機械で測定します)

 

膀胱炎治療後も、その増えていた尿中白血球数(尿沈渣検査結果)が改善しているか確認することも重要です。

 

(自覚症状がかいぜんしていても、尿中の白血球数が改善していないこともあります)

膀胱炎もきちんと治さないと慢性化することもあります。

尿検査って重要なんです。

 

 

 

泌尿器科を受診して、尿検査結果をもらうことも多いですが、見方や解釈がわからなかったら遠慮なく聞いてみましょう!