精液が赤い、血が混ざる! 血精液症(けつせいえきしょう)といいます
みなさん、こんにちは。
今日は、精液が赤い、血が混ざる病気のお話です。
よく泌尿器科の外来でも、30-50歳台ぐらいの患者さんで、
”精液が赤いんです!!!!”
とびっくりして外来を受診される方がいらっしゃいます。
これは 血精液症(けつせいえきしょう)といいます。
精液の通り道、どこかで血液が精液に混ざります。
下記が通り道です。
血精液症の原因は、下記のように様々です。
炎症などが多いですが、注意は悪性腫瘍(がん)です!
原因がはっきりしないことも多いです。
多くは自然と改善しますが、出血が止まってもしばらく精液が茶色っぽくなることがあります。
このなかで、赤い鮮血や出血が続く場合は注意が必要です。
この場合、画像検査(エコーやMRI、CT検査)などを適宜追加する場合もあります。
また、若年者でない場合は、前立腺がんにも注意が必要で、腫瘍マーカー(PSA)を測定することがあります。
治療としては、多くは保存的に改善することが多いですが、炎症や感染を伴う場合は抗生物質や抗炎症剤を投与することがあります。
この状態で性交を行ってもパートナーへの影響はほとんどないと考えますが、射精により再度出血を繰り返す場合がありますので、少し射精をするのを控えていただいたほうがいい場合が多いです。
精液に血が混ざるとびっくりしますよね。
心配ないことも多いですが、適宜、泌尿器科の専門医とご相談ください。