熊本県高森町(人口6900人)の町に行かせて頂きました。
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正直、高森中学校に行かせて頂く前までは、大阪の方がもしかしたら、ICT教育が進んでいるのではないかと半信半疑でした。
ところが、実際行かせて頂きましたら、もう、大阪の何年も先を行っているような、前市長も構想としては思い描いていた教育現場の、しかし実現化したリアルな姿がそこにはありました。
今までの教育は教師が1人で大教室で大勢の生徒へ向けて一方的に発信しているのみでしたが、タブレットの導入により学び方がそれまでと180度変わります。発信する力が付くのです。
課題把握と個人思考の充実、協動的な学びの推進、小中・地域連携の強化、これらのキーワードで説き明かされた小さな町の大きな取り組みのさまや、学力調査の結果をグラフで見せて頂き、単に黒板がタブレットに代わっただけとは異なる、確かな実績も証明されていました。
さらに、高森町は何と、独自のスタジオ、分かり易く言えばジャパネットたかたのようなスタジオがあり、家には光回線が全世帯繋がれ、ケーブルTVで高森町の情報が発信されているそうです。街全体がイントラネットで結ばれた企業内LANのような構成なので、回覧板などは必要なく、世帯はPCやスマホから必要な街情報へアクセスするのです。これは正に、最先端教育です。
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地域愛、道徳心の教育、英語教育にも力を入れられています。コンパクトでフットワークの軽い自治体だからこそ、小学校、中学校全員の先生が揃って研修をされたりもしていますし、それが可能なのですね。
学校給食は親子方式でしたが、何と言っても、調理師さんの給食に対する思いの深さ、子ども達の成長が励みであること、子供たちの美味しいという声や笑顔のために真摯に取り組まれているという調理師さんの言葉が、親としては心強いものでした。また、地産地消の一つの現実化とも言える学校給食のあるべき姿も垣間見た気がします。
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小学校は1年に1回試食会を保護者の方も含め行うそうです。親類縁者まで参加することがあるので、何と出席率が100%を超えることもあるそうです。
卒業後の中学生と手紙のやりとりが行われたり、高校生になっても給食が食べたいと書かれていたときは、調理師冥利に尽きる思いがしたとのことで嬉しそうでした。
給食の素晴らしいところは、苦手な食材でも、みんなが食べているから食べようかなと思える気持ちが芽生えるところだと。確かに、私も昔を思い出すとそのようなところはあったかもと共感しました。
話は変わり、ふるさと納税は熊本で1位だそうです。ターゲットは赤牛1本で、納税者が何を求めているかというニーズを読み取る力のなせる業かもしれません。町長はビジネス感覚が素晴らしく、その税収を高森町の教育、医療、福祉に使うとのこと。素晴らしい取り組みですね。
 
 ともすれば有権者からの陳情を受けること、議会では机上の空論を振りかざして発言することだけが議員のメインの仕事であり責務である、という思いもかつてはありましたが、現場において自己の理念を持って働いておられる皆様方の現場やお言葉を見聞きし、議員こそ彼らと同様のフィールドワーク=現場主義が大事であるということを再認識し、そして自治体が大きすぎると、やはりきめ細かい住民サービスは厳しいということがよく分かる視察でした!