埼玉県狭山市のマンションで、3歳児が火傷を負い栄養不良で亡くなった事件がありました。親の一人として、このような不幸な事案を耳にすると、やるせない気持ちになります。
既に数ヶ月前、ご近所の方が児童虐待を疑って警察へ通報していたのに、結果としてその子の命を救うことは出来ませんでした。

報道の常として、責任の所在として、警察が、児童相談所がと責め立てたくなる気持ちは理解出来ます。しかし、起きてしまう前に、最悪の事態を未然に防ぐことの出来なかったご近所さんの無念の思いは、いかばかりのものであったか、私はまずそのことを思い浮かべました。
特に、日々育児に取り組んでいる当事者の目線として、我が子を失ったかのような深い悲しみと苦しみに加え、実の親が我が子をそのような死の淵へ、何故追いやってしまったのかという深い事情にまで、私はそのご近所さんと同様、思いを馳せずにはいられません。

家庭内の虐待を外部の人間が見抜くことは、本当に難しいことだと思います。ですが、繰り返されるこのような事件が再び起きないよう、事件に至った背景も含めた深い検証、そして警察と児童相談所の連携、今後しっかりと行われることを望んでいます。

子は親を選べない一方、結婚して子どもを産み育てるということは、親としても未熟な部分もある以上、大変なことです。核家族化が進んでいる現在、昭和以前の古き良き時代の大家族の中で、地域コミュニティも含めた共同生活を送り、協同・扶助し合いながら子育てをしていけるという時代では、もはやありません。
離婚し、女性一人で子育てをしなくてはならない事態に直面することもあります。そんなとき、
児童相談所のコールは"189"、全国共通ダイヤルです。
大阪市は06-4301-3100
決して1人で抱え込まないで下さい。誰かに、助けを求めて下さい。

親の所得に関係なく、格差の壁をものともせずに平等に教育を受けることができるよう、大阪市は次世代の子供たちが明るい未来を望めるよう、各種の施策に取り組んでいます。一例として、一般家庭と同様、一軒家の同じ屋根の下で、似たような境遇の少人数の子供たちを保護するために、親から離れてグループ生活を送るという施策があります。
しかし、利点ばかりではありません。定期的に主たる保護者・職員が代わることが前提なグループホームなどでは、子供たちと個人的かつ継続的な愛着関係を結ぶことは困難です。
親の愛情に見放された子供が一番欲するのは、それに代わる愛であるはずです。グループホームで用意できるのは、家庭”的”養護ではあっても、本来あるべき家庭養護そのものではありません。

子供たちへの継続的な愛情のために、もっと里親制度を推進し、法的親子関係までも見据えた養子縁組の促進に向けて、今後も活動していく所存です。
大切なお子さまの命です。慎重かつ、その子どもたちが家庭の愛情で生活ができる環境を整えていきたいです。

私も、当選させて頂いて以降、まもなく今期は閉会を迎える議会活動を日々経験してきました。現地視察や関係者や住民の皆さまとの対話など、多くのフィールドワーク経験を思い起こしながら、市長や行政幹部の方々との議会での質疑答弁を、自ら頭をひねりながら練り続けました。
常に新しい問題意識に目を向け、具体的に何が出来るのか、そしてそれを議会へとどう反映させていくか、これからも私の挑戦は続きます。