通信簿 | 次郎風来

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わがままな私のブログ。「詩」が中心のブログです。

 
 
小学生のことである。
 
3、4年を担任してくれたのは
女先生であった。
 
何年生の時の通信簿だっただろうか。

先生から渡された通信簿の中を見ることなく
母にわたした。
 
母は私に言った。

所見欄に
「きむら」と書いてあるよと。

その時の
悲しそうな母の顔が忘れられない。
 
「えっ、きむら?」
 
私は、幼い頃に
母から言われていたことは
おまえは、ひょうきんものだと。
 

学校

 

 
でも、
「きむら」なんて
母から一度も言われたことがない。
 
「きむら」
それが意味するものは
 
気分にムラがある。
別な言葉で言えば「気分屋さん」
 
あなたの子供さんは「気分屋」であり、あつかいにくいですと。
親に告げなければならないほどの、私だったのか。
 
そうとう
女先生を、手こずらせていたのかもしれない。
 
いまだに残る
通信簿に書かれた
 
女先生のひとことであった。

私は最後の最後まで
その先生を好きになれなかった。