ケタタマシフェスティバル | 何もない明日

何もない明日

朗読人の独り言

 

 

 

 

様々な色と模様のヒール。
ヒールだけが幾つも。
幾つも山積みに。
貼り付ければどんな靴もハイヒールに。
散々悩んで、結局一つも選ばなかった。




幾つかの会場で同時開催中の
音楽フェスへ行き、順番を待っている。
それほど広くない空間の絨毯の上
少女が横になり、カメラの被写体になっていた。
カメラマンは少女の長い髪を広げて、
「もっとゴロゴロして。」
と言いながらシャッターを。
自分の出番が来る前に会場を出た。
喉が渇いていた。
何を飲もうか。




ドリンクチケットを片手に、屋台へ向かう。
コーヒー、サイダー、梅昆布茶。
『梨ワイン』と『苺ジュース』で悩みに悩む。
どちらにしようかな、梨のワインかな。
苺のジュースかな。
と、ケタタマシイアラームが。