「言の葉の庭」でゆきの先生が
自室でコンパクトを落として開けてみたら
中のファンデーションが割れていて
「ああっ…。」ってなるシーンを見る度
私の「ああっ…。」ってなる頻度と
その内容のかっこ悪さについて思う。
畳に醤油零して「ああっ…。」とか
カーペットにブランデー零してーとか
零してばっかだなあこの人、って。
人事みたいに思う。何人かいる。
その内の誰かの目線で見ちゃう。
いや、違いますよ、笹田Bさん。
監督の言わんとする所はですね、
自室でコンパクトを落として開けてみたら
中のファンデーションが割れてしまっている、
それぐらいの事で「ああっ…。」ってなるくらい
精神的に追い詰められている女性の心理を…
いや、割れてたら「ああっ…。」ってなるでしょ、普通。
いやいやいや、
なるでしょ?
いや、んー、なるか。
なるでしょう?普通。
ってあんたA?B?
いや、C。
んーと、何人いるの?
さあね。
「言の葉の庭」のDVDは姪っ子からの誕生日プレゼントだった。
そこに描かれている恋は私にとって
すでに遠い過去の感覚の物で
遠ざかってゆく風景に手を振るような気分で、
それでも繰り返し、何度も見ている。
イベント等で若い方とご一緒する時や、
電車や道でただすれ違ったりする時等にも
「言の葉の庭」を見ているような気分になる時があって、
もし感情にも何かしらの匂いがあるとしたら
そんな時の私の加齢臭半端ないだろうな。
風の強い日、飛ばされた私の帽子を
必死になって追いかけて取って来てくれた
中学生くらいの男の子、あの子が私の
子供だったらよかった、なーんて思ってる今も
半端ないだろうなあ、私の加齢臭。