黄色い背表紙 | 何もない明日

何もない明日

朗読人の独り言





今日で終わりか。
っつっても明日からまた始まる。
終わって始まって始まって終わって
12回で一年。あっという間だな。
とても前向きとか上向きとか
ぱっと開いた気分にはなれない感じ。
閉じて閉じて閉じて閉じて閉じこもってたい。
人と比べてしまい、
駄目さ加減に落ち込む。
そうするともう息を止めるしかないのではないかと
それ以外考えられなくなって本に逃げ込む。
活字を目で追っている時が一番落ち着く。
逆に言うとそれ、以外の時は
生きた心地が
いやちょっと待て。
逆に言うとそれこそが生きた心地なのかもしれない。
止まりそうで止まらない鼓動を抱えて
恐る恐る踏み出す。
一歩、また一歩。
止めようとするのもしないのも自分。
開くのも自分。
閉じるのもまた。