神様とダンス | 何もない明日

何もない明日

朗読人の独り言


朗読の神様。



嫌いになろうと思っている人が夢の中で優しいのは、
あなたのしわざですか。


そんなわけないんだから、
もう放っておいてください。



神様。



山形の男子高校生は
どうしてあんなにも元気なのですか。


いくら若いといっても、
この極寒の中あまりにも軽装すぎます。
学ランの上に何も着やがらないのであります。
インフルエンザって何?
といった感で、
思わず癪に障ります。



ああ、神様。



私も学ランが着たかった。
もし戻れるなら
ついでに性別も変えて高校時代に戻りたい。
男の子に、生まれたかった。



けれどももう、いいのです。
無駄に髪を短くしたり
わざと擦り切れたジーンズを穿いたりしても
無駄なのだということがわかりました。
私はもう知っています。
手足の大きさ。
体の仕組み。
どんな服装が自分に似合うのか。



神様、
私は
女性に見えるみたいです。
今更ですか。



朗読の神様。



ええ、知っています。
本当はあなた、いないんでしょう?
だって私が作ったんだもの。
私が作り出した神様だもの。



それでも神様、
おられますか?



おられるのなら今すぐここで、
タップダンスを踊ってください。