訪問日 平成31年 4月 1日
今回参拝したのは、
稲沢市平和町下三宅船附670に鎮座する「屯倉社」。
三宅地区の総氏神として厚い信仰を受けている。
創建は不詳で、祭神は須佐之男命・牛頭天王。
江戸時代には「牛頭天王社」と称し、
『尾張名所図会』にも描かれている。
それによると、「津島神社」が元々この地にあったことから、
「津島神社」の「元宮」と呼ばれていたという。
明治3年(1870)に、現在の社名に改称された。
神社正面付近。
「石灯籠」の奥にある柱跡。
形からして、「鳥居」の残骸か?
これが「鳥居」の残骸だとすると、
かなり大きな「鳥居」であったと推察される。
境内の様子。
「手水鉢」。
加工されたと思われる巨石が祀られている。
「拝殿」。
「本殿」。
「本殿」にある木造の「狛犬」。
「本殿」下に祀られている石。
詳細は不明。
最後に、今回の訪問目的の場所へ。
境内北東の木々の中にある石碑「屯倉址」。
大正4年(1915)に建てられたもの。
背面には、説明書が刻まれているが、漢文体のため読めない。
ここでいう「屯倉」とは、ヤマト王権の時代に、
朝廷の直轄地から収穫された米等を収めた蔵のことで、
転じて朝廷の直轄領を表わす様になり、大化の改新で廃止される。
6世紀頃、この付近には屯倉があったと言われ、
現在も境内に残る巨石は、当時の遺構だとも考えられている。
尚、「屯倉」は「三宅」とも表すことから、
地名の「三宅」はこの「屯倉」からきていると推察される。