ストリーマーのWoowakgoodが制作した異世界アイドル
308万人の購読者を保有した「運動ユーチューバー」キム・ゲランは昨年10月、
ガールバンドQWER(QWER:チョダン·マゼンタ·ヒナ·シヨン)をローンチした。
キム・ゲランはユーチューバーのチョダンを筆頭に、ソーシャルメディア(TikTok、
Twitch、YouTubeなど)合計250万フォロワーのマゼンタ、「410万ティックトッ
クカー」のヒナを迎え入れた。ボーカルのシヨンは日本のAKB48姉妹グループ
NMB48で外国人メンバーとして活動した。QWERデビュー過程はウェブ芸能
「最愛の子供たち」を通じて公開した。
15年目のゲーム"ストリーマー"Woowakgoodは、仮想現実(VR)界で影響力のある
歌謡企画会社WAKエンターテインメントの社長だ。面白半分で始まった「サイバー
アイドルプロジェクト」を通じてバーチャルガールズグループが世界アイドル(INE、
JINGBURGER、LILPA、JURURU、GOSEGU、VIichan)を3年前に結成し、大ヒット
した。メンバーたちもそれぞれ配信活動をするストリーマーだ。LILPAは2022年、
世界バーチャルYouTuberゲーム放送視聴順位8位(韓国コンテンツ振興院資料)に上が
った。また別のバーチャルアイドルグループStellive(ヒナ、タビ、マシロ、·ユニ、
カンナ、リゼ)もやはり購読者63万人を保有した有名ストリーマーガンジが作った。
Stelliveは最近、汝矣島(ヨイド)の「ザ·ヒュンダイ」ソウルにポップアップストア
をオープンした。
YouTuberのキム・ゲランが作ったQWER
これら3つのグループは、製作者とメンバーの両方がクリエイターという共通点がある。
キム・ゲランはQWERメンバーの個人放送を奨励し、試演のためにウェブ芸能「아저씨
누군데요(おじさん、誰ですか)」を作ってくれた。Woowakgoodは異世界アイドルメン
バーを選ぶ時から「バーチャルYouTuberとして独立できるよう支援する」と約束した。
団体活動を優先視する従来の歌謡企画会社とは明確に異なる行動だ。慶煕大経営大学院
メディア&コマース経営学科のキム・サンギュン教授はこれと関連して「共に生産し(脱
中央化)、その結果を分ける(分配)というウェブ3.0精神をエンターテインメント分野に
適用した時に出てくるモデル」とし「『ウェブ3.0アイドル』の始まりと定義できる」
と説明した。
キム・ゲラン
ファンの役割が消費者であると同時に生産者というのが「ウェブ3.0アイドル」の
特徴だ。Woowakgoodは既存のテレビオーディション放送をメタバスプラットフ
ォームの中に持ち込んだが、この過程で視聴者が審査委員になって異世界アイドル
メンバーを選抜した。デビュー曲「リワインド」の作曲家ヨン・バイブ、「Keyding」
の作曲家イ・テフンは、Woowakgoodコンテンツの視聴者だという。キム・ゲラン
はファン一人一人が参加者として認識できるように書写を積んだ。バンドメンバーの
迎え入れからデビュー過程の話をYouTubeチャンネルのタマゴプロダクションで公開
した。ファンクラブ名「바위게(バウィゲ)」はライブ放送を通じてファンと共に決め
た。YouTubeの累積照会数は7ヵ月前に掲載した初映像以後、1億800万回以上だ。
キム・サンギュン教授は「コンテンツ提供者と消費者が別にいる『ストーリーテリング』
ではなく、消費者が積極的にコンテンツ製作に介入する『ストーリーリビング(Story-
living)』時代」として「既存ファンダムよりはるかに強力な絆が形成されうる」と説明
した。
QWERは昨年10月に出したデビューアルバム「Harmony from Discord」でガールズ
グループ初動(発売一週間)順位歴代9位に上がった。異世界アイドルはMelonで初めて
「名誉の殿堂」(発売直後24時間以内の累積アルバムストリーミング数100万以上)4回
を記録した。カカオエンターテインメントのカン・スジン本部長は「彼らはクリエイ
ターとして毎日ファンと疎通し、自分たちだけの方式でファンダムを構築した。歌手
とファンが双方向に疎通する過程が功を奏した」と評価した。
(中央日報)
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ユーザーが単に消費するだけでなく、コンテンツに影響力を持たせる事で双方向性
を持たせ、より企画側(アーティスト)とファンの密な関係を構築させる「ウェブ3.0
アイドル」という新たな形態についての紹介記事が目に留まりました。
この定義で言うと、カムバックの度にユニットのメンバー投票などを独自のアプリ内
で行っているtripleSも「ウェブ3.0アイドル」のカテゴリーに入るのかなと思いまし
た。今後こういった形態である程度のファンダムが獲得できるとなれば、後に続く
芸能企画会社が現れたりするのでしょうか。
さて、記事にも登場したQWERは4月初めを目標にカムバックの準備中との報道が
ソウル経済新聞に掲載されていました。QWERの今後の展開も気になるところです。