無。 | a sense of rhythm

無。

おまっとさんでした。

ホリプロスカウトキャラ純です。



グランプリより審査員特別賞の方が売れそうな気がします。










たまらなく暑いある日の午後、俺は駅のホームに立っていた。





電車が来るまでまだ15分以上ある。






自動販売機で買ったミネラルウォーターは、あっという間に無くなった。








ふと思う、俺は何故ずっと立っているんだろう。








ベンチはあるんだ、座ればいい。


電車は来るんだ、待てばいい。


パスタは巻くんだ、フォークでいい。


パンが無ければ、お菓子でいい。




と偉人が残した言葉があるとか無いとか。





ライダーがいるんだ、ショッカーはイィー。



とパスタのどっちにしようか悩んだ事は、まぶた閉じるまで内緒にしておいて。








とにかく座ればいいのに座らない自分がミステリアスでアクエリアス。






疑問符駆け巡る中、後ろにいた女子高生二人組の会話が聞こえてきた。







「で、あたしビックリしすぎてジャンプしちゃってぇー。まあジャンプはウソだけどぉ」







なんで今ウソついたんだ。しょーもない。


流れ知らないけど、そのウソはしょーもない。




ウソはつくよりつかれたい、歌丸です。









「アイツからコクられるとか有り得なくなぁい?普通に断ったけど」








アイツ…この同じ空の下にいるんだろう。


それも青春、告白した勇気は君の力だ。



頑張れよ、アイツ。










「でぇー、結局家に着いたら目が覚めたって夢ー。ウケるよねー」








夢かい!

色々話してたけど結局そこに何も無い!



知りもしないアイツを応援した俺の気持ち返してくれ。


クーリングオフで。




頑張って作った砂の城が波にさらわれたみたいな気分。



海のバカヤロー。



愛のバカやろう。



グッバイ夏男。








もう俺は、この話がトドメとなり限界。


離れたベンチに座ろうとした。


するともう一人の子が…










「それわかるー」










いや明らかにウソだろ!

夢オチだよ?現実に残り香すら無い話で何がわかる?


ウソはつくよりつかれたい。



愛されるより愛したい、歌丸です。







結局、遠ざかれるワケもなく…。



数分後、汗ダラダラのまま電車を迎える未来駅。





今日も読んでくれてありがとう。



「つか今日マジ暑くねぇー?溶ける…」



「それわかるー」





あ、口癖なのね…。