夕食時にテレビを見ていましたら、懐かしい風景が…。
「あれ?大阪空港?」
タクシーが、大阪国際空港へ向かっているシーンです。
(1994年9月19日の関空開港以来、国際線は飛んでいないのですけど、「大阪国際空港」が正式名称です。通称、伊丹空港)
タクシーの運転手さんに美味しい定食屋さんに連れて行ってもらうという番組です。
昨夜はたまたま大阪バージョンだったのかもしれないです。
そのタクシー運転手さんが向かった先は、大阪空港付近のとんかつ屋さん。
「俺、あそこで噛まれたんだよ!」と思わず…。
私、そのとんかつ屋さんで飼っていた犬に嚙まれたことがあるんです。
30年ぐらい前の話しですけど…。
当時、伊丹空港で働いていました。
遅番の仕事が終わると独身男性だけでご飯を食べて帰るのが通例なのですけど、そのときは一人で自転車で帰ったんだろうと思います。
そこにとんかつ屋さんがあるのは知っていたのですけど、それまで行ったことが無く、「一度、行ってみるか」と寄りました。
遅番を終えてからですから、21時30分ぐらいですかね…。
自転車を置いた瞬間、店の前にいた犬(犬種は分かりませんが、1メートルぐらいの大きさ)と目が合い、急に襲い掛かってきて、怖くて足で蹴とばしたところ、右足のふくらはぎを噛まれました。
デニムに穴が開きましたし、しばらく跡が残りました。
お店の方に「ごめんな。狂犬病の注射は打ってるから大丈夫やと思うけど、何かあったら言うてきて」と言われました。
その頃は、犬に噛まれた際のリスクなんて不勉強でよく知りませんでした。
ただただ、急に襲い掛かられて怖かったのだけ覚えています。
お店には入らず、それ以降も行ったことがありません。
テレビではお店に入ってとんかつを運転手さんが食べていましたが、犬はいませんでした。
さすがに、約30年経っていますからね。
お店のご主人は74歳でしたから、私に「何かあったら言うてきて」とおっしゃった方でしょう。
そんなに美味しいのなら、食べていけばよかった…。
その店は、かつては国際線で従事する方で賑わったそうです。
このとんかつ屋さんから、空港線の道路を挟んだところに国際線貨物地区がありました。
かなり多くの人が働いていましたから、お昼に食べに来ていたのでしょう。
いまでは信じられないですけど、伊丹空港には国際線が就航していました。
国内の航空会社で国際線を運航していたのは、JALのみ。
ブリティッシュエアウェイズやエールフランスも週1便ぐらい飛んでいました。
ルフトハンザも飛んでいたと思います。
あとは、キャセイ、エアインディア、ノースウエスト、ユナイテッド、タイ国際、大韓航空、シンガポール航空…。
中国の航空会社も飛んでました。
懐かしいところでは、フライングタイガーなんかも…すぐにフェデックスに変わりましたけど。
私の持論なのですが、空港の華は国際線だと思います。
いろいろな国の飛行機を見るだけでも、ワクワクしませんか?
かつての伊丹空港には、そんなワクワク感がありました。
わりと街中にある伊丹空港。
地元から騒音で「うるさい」と主張され、国が裁判(騒音訴訟)で敗訴し、何かと規制が多い空港です。
実際に、昔の飛行機はうるさかったですよ。
だけど、「事あるごとに何か言ってきたり、求めてくる地元のあんたらも騒音と同じぐらいうるさいんじゃないのか?」と思っていました。
書かないですけど、凄かったですよ。
国際線が飛んでいた頃、毎朝朝7時過ぎたら一番機としてシンガポール航空のB747が着陸していました。
その着陸の音のおかげで目が覚めて、搭乗予定だった8時30分発の自社の羽田行きに間に合ったこともあります。
騒音が目覚まし時計代わりになり、たまにはありがたいことも(笑)。
関空が完成したら無くなる予定だった伊丹空港ですが、いまも存続しています。
きっと、いろいろな利権やしがらみがあるのだと思います。